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日別アーカイブ: 2026年9月5日

【修理事例】New Balance ヒールカップの加水分解修理|本革交換でよみがえる一足【東京都 H様】

今回は、東京都のH様よりご依頼いただいた、New Balance(ニューバランス)のヒールカップ交換修理をご紹介します。

お預かりしたのは、かかと外側に取り付けられた樹脂製のヒールカップが割れてしまった一足。長年の使用による経年劣化で樹脂が脆くなり、加水分解が進み、パーツが欠け落ちかかっていました。このまま放置すると、歩くたびに破片が崩れ落ち、やがてかかと全体が崩れてしまうこともあります。

「お気に入りの一足を、もう一度履きたい」というH様の想いにお応えするため、今回は単純に接着するのではなく、劣化した樹脂製ヒールカップを完全に取り除き、丈夫な本革で代用品を一から製作して交換する修理を行いました。

ヒールカップとは?かかとを支える樹脂パーツの役割

ヒールカップとは、スニーカーのかかと外側に装着されている樹脂製のパーツです。かかと部分の形状を保持し、着地時の衝撃からアッパーを守り、安定した履き心地を支える役割を担っています。

New Balanceの多くのモデルでは、このヒールカップにポリウレタン系の樹脂(TPUなど)が採用されています。軽量で丈夫な素材ですが、残念ながら「加水分解」という経年劣化を起こしやすいという弱点があります。

なぜ割れる?加水分解と樹脂の経年劣化のメカニズム

加水分解とは、樹脂が空気中の湿気や水分と長期間反応し、分子構造が崩れて脆くなる現象です。ポリウレタン系素材はこの加水分解を起こしやすく、製造から5〜10年ほど経過すると、以下のような症状が現れ始めます。

・表面がベタつく ・触ると粉状に崩れる ・ひび割れが生じる ・パーツが欠け落ちる

ヒールカップの樹脂も例外ではなく、劣化が進むと割れたり、崩れたりしてしまいます。H様の一足も、まさにこの加水分解による樹脂の脆化が原因で、ヒールカップが割れてしまっていました。

この症状は修理できる?判断のポイント

「ヒールカップが割れた」「かかとの樹脂がボロボロになった」という症状でも、靴の状態によって修理方法は異なります。修理が可能かどうかの判断ポイントは、主に以下の3つです。

  1. アッパー(甲の革部分)の状態
  2. ソール(靴底)の劣化度合い
  3. ヒールカップ周辺の破損範囲

アッパーがしっかりしていれば、ヒールカップの交換修理は十分可能です。H様の一足は、アッパーの状態が良好だったため、ヒールカップのみを交換する修理で対応できました。

今回の修理工程

それでは、今回の修理工程を詳しくご紹介します。

① ソールを一旦取り外す

まず、ヒールカップにアクセスするため、ソールを丁寧に取り外します。無理に剥がすとアッパーを傷つけるため、熱と専用の道具を使い、慎重に作業を進めます。

② 劣化した樹脂製ヒールカップを除去

割れて脆くなった樹脂製ヒールカップを、残さず除去します。加水分解した樹脂は、少しでも残っていると再び劣化が進行するため、完全に取り除くことが重要です。

③ 本革を加工してヒールカップを製作

次に、除去したヒールカップと同じ形状になるよう、丈夫な本革を型取りして加工します。かかとのカーブに沿うよう、職人が丁寧に仕上げていきます。

④ 本革製ヒールカップを縫い付けて固定

製作した本革製ヒールカップを、アッパーにしっかりと縫い付けて固定します。接着だけでなく縫製で固定することで、耐久性が格段に向上します。

⑤ ソールを再接着

取り外したソールを、専用の接着剤で再接着します。強度を保つため、圧着してしっかりと密着させます。

⑥ 全体を確認して修理完了

最後に、全体のバランスや接着状態を確認し、問題がなければ修理完了です。H様の一足は、見た目も履き心地も、新品同様の状態に生まれ変わりました。

樹脂を本革に変える3つのメリット

今回のように、樹脂製パーツを本革に変更することには、大きなメリットがあります。

  1. 加水分解による再劣化を防げる
  2. 経年変化を楽しみながら長く履ける
  3. 味わいのある風合いになる

樹脂は加水分解で劣化しますが、本革は適切に手入れすれば何十年も持ちます。今回の修理で、H様の一足は「また加水分解で壊れる」という心配から解放され、末永く履き続けられる一足になりました。

本革化の注意点

一方、本革への交換には注意点もあります。樹脂製ヒールカップは軽量で、形状をピシッと保つ性質がありますが、本革は履き込むほどに足へ馴染み、柔らかな履き心地に変化していきます。また、本革は水に弱いため、雨の日の手入れや乾燥には気を配る必要があります。こうした特性を踏まえ、お客様の履き方や用途に合わせて、最適な修理方法をご提案しています。

修理後のメンテナンス

本革製ヒールカップに交換した後は、定期的なクリームでの保湿がおすすめです。革が乾燥するとひび割れの原因になるため、月に1回程度、革用のクリームやオイルで手入れをしてください。また、雨の日はしっかり乾かしてから保管するなど、少しの心がけで一足の寿命は大きく変わります。

よくあるご質問

Q1. ヒールカップが割れたら修理できますか?

A. アッパーの状態が良ければ、修理可能です。まずはお気軽にご相談ください。

Q2. 修理にはどのくらい時間がかかりますか?

A. 症状や靴の状態によって異なります。お見積りの際に納期をご案内します。

Q3. 樹脂のまま修理することはできますか?

A. 可能な場合もありますが、再劣化のリスクがあります。本革への交換をご提案する場合が多いです。

Q4. 遠方からでも依頼できますか?

A. はい。全国から郵送でのご相談・ご依頼を承っています。

修理のご相談の流れ

ご相談はとても簡単です。まずは「ヒールカップが割れてしまった」「かかとの樹脂がボロボロになった」といった症状を、お写真とともにお送りください。状態を確認したうえで、修理の可否とお見積りをご案内します。遠方の方も郵送でのやり取りで完結できるため、全国どこからでもご相談いただけます。

修理をご検討の方へ

New Balanceのスニーカーで、こんな症状にお困りではありませんか?

・ヒールカップが割れた ・かかとの樹脂パーツがボロボロになった ・加水分解でパーツが劣化した ・お気に入りのスニーカーを修理して履き続けたい

靴の状態によって修理方法は異なります。「これは修理できる?」というご相談だけでも大丈夫です。大切な一足をできるだけ長く履いていただけるよう、状態に合わせた修理方法をご提案します。

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  • 本記事タイトル:「New Balance ヒールカップの加水分解修理|本革交換でよみがえる一足【東京都 H様】」
  • 別案A:「ニューバランスのヒールカップが割れた!本革交換修理の全工程を公開」
  • 別案B:「New Balance 加水分解でかかとがボロボロに…ヒールカップ交換修理事例」

【メタディスクリプション(約120字)】

東京都H様のNew Balance(ニューバランス)ヒールカップ加水分解修理の実例。割れて劣化した樹脂製ヒールカップを本革に交換し、縫い付けで固定する職人技の全工程を解説。修理可否の判断ポイントや費用相場の相談方法も紹介。全国から郵送でご相談OK。

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