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東京都 S様 ナイキ エアズームフライト5 底剥がれ修理事例 〜マッケイ縫い・オパンケ縫いによる強度アップ〜

東京都 S様 ナイキ エアズームフライト5 底剥がれ修理事例 〜マッケイ縫い・オパンケ縫いによる強度アップ〜

東京都にお住まいのS様より、「NIKE Air Zoom Flight 5(ナイキ エアズームフライト5)」の修理ご依頼を承りました。


今回の症状は、ソール(靴底)が大きく剥がれてしまったケースです。見た目はまだまだ履けそうな状態に見えても、バスケットボールや屋外プレーで使用する際には深刻なトラブルにつながります。

本記事では、実際の修理工程と、マッケイ縫い・オパンケ縫いといった縫製技術を駆使した補強について、詳しく解説いたします。


■ エアズームフライト5の特徴とソール剥がれのリスク

ナイキの「エアズームフライト5」は、1990年代後半〜2000年代にかけて人気を博したバスケットボールシューズで、今なお根強いファンが多いモデルです。軽量かつ反発力に優れたZoom Airユニットを搭載し、特に素早いステップや切り返し動作をサポートしてくれるのが特徴です。

しかしながら、この時代のバッシュに多用されているミッドソール(特にポリウレタン系素材)は、経年劣化による加水分解や接着剤の硬化によって剥がれやすい傾向があります。今回もまさにその典型で、アッパーとアウトソールの接着が弱り、片足全体が「ガバッ」と口を開けたように剥がれていました。

「まだ履けるだろう」と放置してプレーに使うと、試合中に完全に剥がれ落ちる可能性が高く、非常に危険です。そのため早めの修理が欠かせません。


■ 修理方針:強度を優先した施工

S様からのご要望は「実際のプレーでも安心して履けるように修理してほしい」というものでした。観賞用やコレクション目的であれば見た目の再現性を最優先するケースもありますが、今回は機能面が最重要です。

そのため、通常の接着修理に加え、底縫い(マッケイ縫い・オパンケ縫い)を施して強度を格段に向上させることを選択しました。これにより、再びソールが剥がれるリスクを大幅に軽減できます。


■ 修理工程の詳細

1. ソールの分解と古い接着剤の除去

まずは靴底を一旦完全に分解します。剥がれている部分だけを処理するのではなく、周囲全体の接着剤や劣化したウレタン片を丁寧に除去します。これを怠ると、新しい接着剤の密着性が落ち、再剥離の原因となるため非常に重要な工程です。

2. 下処理(研磨・洗浄)

接着面を研磨して表面を整え、さらに薬剤で油分や汚れを落とします。新品に近い状態まで下処理を行うことで、ボンドの食いつきが格段に良くなります。ここでの手間が仕上がりと耐久性を大きく左右します。

3. ボンド接着

専用の靴用強力ボンドを塗布し、適切な圧力と時間をかけて圧着します。ソール全体が均等に密着するように慎重に作業します。

4. 縫製による補強(マッケイ縫い)

接着後、靴底と中底を直接縫い合わせる「マッケイ製法」による補強を施します。これはイタリア靴などの高級靴にも使われる縫製方法で、強度が非常に高いのが特徴です。スニーカーに応用することで、激しい動きにも耐えられる構造となります。

5. 側面補強(オパンケ縫い)

さらに、アウトソールの側面とアッパーを縫い付ける「オパンケ縫い」も追加します。靴の外周をぐるりと囲うように縫うことで、接着面をカバーしながら補強できるため、剥がれ防止に大きな効果があります。バスケットボールのような横方向の動きが多い競技では特に有効です。


■ 修理後の仕上がりと効果

修理後は、ソールがしっかりと固定され、縫製による補強も加わったことで非常に頑丈な仕上がりとなりました。外観も違和感なく仕上げているため、見た目を損なうことなく実用性を高めています。

「これで試合中も安心して履けますね」とS様にもご満足いただきました。


■ 今後のメンテナンスと注意点

修理後も快適に使っていただくために、以下の点に注意されることをおすすめします。

  • 長期間の放置を避ける
    湿気や乾燥が極端な環境に長く置くと、再び劣化が進みやすくなります。

  • 使用後は陰干し
    汗や湿気を含んだまま収納すると、接着面や縫い糸にダメージが蓄積します。

  • 定期点検
    特にスポーツ用途では負荷が大きいため、数ヶ月に一度、ソール周辺や縫い目の状態を確認することを推奨します。


■ まとめ

今回の「ナイキ エアズームフライト5 底剥がれ修理」では、単なる接着ではなくマッケイ縫い・オパンケ縫いを組み合わせることで、プレーに耐え得る強度を実現しました。
同じように「ソールが剥がれてしまったけれど、まだ現役で履きたい」というスニーカー・バッシュは多く存在します。お気に入りの一足を長く使い続けるためにも、剥がれを感じたら早めに修理をご相談ください。


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福井県 S様 Dr.Martens(ドクターマーチン)ブーツ 履き口スポンジ交換修理

福井県 S様 Dr.Martens(ドクターマーチン)ブーツ 履き口スポンジ交換修理

今回ご紹介するのは、福井県にお住まいのS様からご依頼いただいた Dr.Martens(ドクターマーチン)ブーツの履き口スポンジ交換修理 です。

マーチンのブーツといえば、黄色いステッチと分厚いエアクッションソールが象徴的で、ファッションアイテムとしても実用靴としても世界中で愛用されています。しかし、どんなに頑丈なブーツでも、毎日の着用や経年によって各部にダメージが蓄積していきます。特に今回の「履き口(くるぶしやアキレス腱のあたりが当たる部分)」は、足の出し入れで常に擦れや負荷がかかるため、意外と早く傷んでしまう箇所です。

 


ご依頼時の状態

S様のブーツは、見た目こそまだまだ現役で履ける状態でしたが、履き口まわりに大きなトラブルが発生していました。

  • 履き口の表皮が全体的に ハゲハゲ状態

  • 特に右足は破れがひどく、中のスポンジまで一緒に裂けている

このようになると、履き心地の悪化はもちろん、足首やアキレス腱に直接スポンジの破片や硬い部分が当たり、不快感や靴擦れの原因になってしまいます。また、見た目の印象も大きく損なわれるため、「そろそろ買い替えか…」と悩まれる方も多い箇所です。

しかし、ブーツ全体の革やソールにはまだ十分な耐久性がありましたので、履き口だけを修理することで、これからも長くご愛用いただける状態に戻せると判断しました。


劣化の原因について

履き口の表皮は「合成皮革」ではなく、どうやら 床革に着色したタイプ の素材でした。床革とは、革を漉いた際に出る下層部分を利用した革で、スムースレザーと比べるとどうしても引張強度や耐久性に劣ります。

床革自体はコストを抑えつつ柔らかさを持たせられるため、履き口のように「柔らかく、足に触れて優しい質感が求められる箇所」にはよく用いられます。しかし、その反面で以下のような弱点があります。

  • 擦れや引っ張りに弱く、表面が剥がれやすい

  • 加工によっては表皮が薄いため、すぐにハゲたような見た目になる

  • 長年の使用で繊維が摩耗し、破れにつながる

今回の「ハゲハゲになってしまった」症状も、この床革の特徴が大きく影響していたと思われます。さらに右足は、スポンジ自体も裂けてしまっていたため、表皮だけの補修では十分な耐久性を確保できません。


修理方針

こうした状態に対して、当店では以下の方針で修理を行いました。

  1. 劣化した表皮を完全に除去
     → ハゲた床革部分を剥がして、新しい素材に交換。

  2. スポンジの交換
     → 裏地ごと破れていた右足に合わせて、左右とも新品のスポンジを入れ直し。

  3. 新しい表皮にはスムースレザーを採用
     → 耐久性の高い本革を用いて、柔らかさと丈夫さを両立。

  4. 縫製による確実な固定
     → 新しいスポンジと革を靴本体にしっかり縫い付けて、将来的な再劣化を防止。

これにより、見た目も履き心地も新品同様に近づけることができます。


修理工程の流れ

実際の作業工程を簡単にご紹介します。

①解体

まずは傷んだ表皮と破れたスポンジを取り除きます。履き口はブーツ全体の構造と密接に関わっているため、無理に剥がすと外側のアッパーまで傷めてしまうことがあります。丁寧に分解し、交換する範囲を明確にしました。

②スポンジの新調

中に収めるスポンジは、硬すぎても足当たりが悪く、柔らかすぎても耐久性に欠けます。今回は履き口に適した柔軟性と復元力のあるスポンジを選びました。新しいスポンジを入れることで、足首を包み込むクッション性が蘇ります。

③スムースレザーでカバー

次に、スポンジを新しい革で挟み込みます。選んだのは、床革ではなく スムースレザー。これは表面がしっかりしており、摩擦や引っ張りに強いため、履き口の耐久性を大きく高めることができます。また、見た目の美しさも格段に向上します。

④縫製(八方ミシン)

新しい革を縫い込む工程では、靴修理専用の 八方ミシン が活躍します。立体的で狭いブーツの履き口部分でも自在に縫える特殊なミシンで、仕上がりの美しさと強度を両立できます。この工程によって、しっかりとした固定が実現できました。


修理後の仕上がり

修理が完了したブーツは、履き口が新品同様に蘇り、見た目も履き心地も格段に改善しました。

  • 足首まわりのクッション性が回復

  • 表面がスムースレザーになり、摩耗に強くなった

  • ハゲていた見た目が解消され、印象が大きく改善

特に今回は「床革からスムースレザーへの素材変更」によって、今後の耐久性が大幅に向上しています。S様にも「また安心して長く履けそう」と喜んでいただけました。


今回の修理のポイント

  1. 床革の劣化は避けられない
     履き口に使われる床革は、どうしても耐久性に限界があります。劣化が進む前に早めに修理に出すことで、ダメージを最小限に抑えることができます。

  2. スポンジも同時に交換がベスト
     表皮だけ張り替えても、内部のスポンジが劣化していれば再度破れてしまいます。まとめて交換することで、安心して長く履ける状態に仕上がります。

  3. 素材選びで寿命が変わる
     今回スムースレザーを選んだように、素材を工夫することでオリジナル以上の耐久性を持たせることができます。


まとめ

ドクターマーチンはタフなブーツとして知られていますが、履き口のスポンジや表皮はどうしても傷みやすい部分です。しかし、適切な修理を行えば再び快適に履き続けることができます。

今回のS様のブーツも、履き口を修理したことで、これからまた長い時間を共に歩んでいただけるでしょう。

「お気に入りの靴をまだまだ履きたい」
「買い替えるのはもったいない」

そんな時は、ぜひ当店にご相談ください。お客様の大切な一足を、できる限り長く使えるよう丁寧に修理いたします。


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群馬県 T様 NIKEバスケットボールシューズ 靴紐通し 作成交換修理

群馬県 T様 NIKEバスケットボールシューズ 靴紐通し 作成交換修理

今回ご依頼いただいたのは、群馬県にお住まいのT様からお送りいただいた NIKE(ナイキ)のバスケットボールシューズ です。長年ご愛用されてきた一足で、まだまだ現役で履き続けたいとのことで当店「いずみ靴店」に修理をご相談いただきました。

不具合の内容 ― 靴紐通しの切れ

シューズを拝見すると、アッパーやソールは大きなダメージもなく、まだ十分に使用可能な状態でした。しかし、靴紐を通すための輪っか(ループ)が破損してしまっています。


このモデルは一般的な金属ハトメやプラスチックパーツではなく、アッパーに平紐状のループを縫い付けて靴紐を通す構造。スポーツシューズらしい軽快さやフィット感を重視した設計ですが、その反面「布製のループが摩耗に弱い」という弱点を抱えていました。

バスケットボールは横方向の激しいステップや急なストップ&ゴーが繰り返される競技です。そのため、靴紐にかかるテンションは想像以上に大きく、特に結び目付近や頻繁に締め直す部分には大きな負荷がかかります。T様のシューズでも、使用を重ねるうちに布製ループの一部が切れてしまい、靴紐を通せなくなっていたのです。

純正部品が入手できないケース

スニーカー修理の難しさのひとつは、「純正パーツが流通していない」点です。特に靴紐通しのような細かなパーツはメーカーでも単品供給されないため、破損するとシューズ全体が使えなくなってしまうことが少なくありません。

今回のケースでも、同じような平紐状のパーツを新品で取り寄せることは不可能でした。そのため当店では、オリジナルのイメージを損なわない形で、新しく靴紐通しを作り直す という方法で修理を進めました。

本革とナイロンテープで新しいループを作成

まずは代替素材の選定です。オリジナルに近い「平紐」の質感を再現するため、柔軟でありながら耐久性のある本革を選びました。しかし革だけでは摩擦や引っ張りに対して強度が不足する恐れがあります。

そこで、中にナイロンテープを仕込み、本革で巻く ことで強度を確保。革のしなやかさとナイロンの引張耐性を組み合わせることで、見た目は革製のループでありながら、実用性としてはオリジナルを上回る強さを実現しました。

この工程は見た目以上に手間がかかります。革を巻き付ける際に厚みを最小限に抑えなければ、靴紐を通したときのフィーリングが変わってしまうからです。強度を確保しつつも、厚ぼったくならないように細心の注意を払いながら加工しました。

靴本体への縫い付け

次に、新しく作成したループを靴本体に縫い付けていきます。ループの位置や角度は靴紐の通りやフィット感に直結するため、ミリ単位の精度で調整する必要があります。もし取り付け位置がずれると、靴紐を締めたときに左右のバランスが崩れ、足に余計なストレスがかかってしまいます。

ここで活躍するのが 八方ミシン です。八方ミシンは立体的な靴の構造に合わせて、あらゆる角度から縫製できる特殊なミシンで、靴修理には欠かせない道具のひとつ。今回もアッパーのカーブや既存の縫い目に沿いながら、しっかりとループを縫い付けることができました。

縫製の際には、負荷が集中しやすい部分を補強するように縫い進め、単純に「元に戻す」だけでなく、今後より長く使用できる強度を確保 することを意識しました。

修理完了 ― オリジナルを超える仕上がり

完成したシューズを改めて確認すると、見た目はオリジナルに近い自然な仕上がりでありながら、中にはナイロンテープが仕込まれているため強度は格段に向上しています。T様からも「新品の頃より安心して使えそう」とのお声をいただきました。

今回のように、メーカーが想定していない部位でも、工夫次第で修理・補強することが可能です。特にスポーツシューズは履き心地に慣れてしまうと代替モデルが見つけにくいため、修理によってお気に入りの一足を延命させる価値は非常に大きいと言えるでしょう。

靴紐通しの破損でお困りの方へ

靴紐通しのループが切れてしまうと「もう履けない」と思われる方も多いですが、実際には今回のように修理が可能なケースもあります。布製・ナイロン製・革製など素材に応じて対応方法は変わりますが、いずれの場合も「強度を高めながら違和感のない見た目に仕上げる」ことを意識して作業しています。

もし同じようなお悩みをお持ちでしたら、一度ご相談いただければと思います。修理の可否を含め、最適な方法をご提案させていただきます。


まとめ

  • 依頼内容:NIKEバスケットボールシューズ 靴紐通し修理

  • 症状:平紐のループが切れて使用不可

  • 修理方法:本革でループを作成、中にナイロンテープを仕込んで強度アップ

  • 取り付け:八方ミシンで靴本体に縫い付け

  • ポイント:オリジナルのイメージを保ちながら強度を向上

大切な一足を「まだまだ履きたい」というお気持ちに応えられるよう、当店では今後も工夫を凝らした修理に取り組んでまいります。


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神奈川県F様事例:ナイキ エアジョーダン ゴルフシューズ 底剥がれ修理

~フェイクステッチの罠を乗り越えて、職人技で蘇るゴルフシューズ~

ゴルフシューズは、芝の上で安定したグリップ力と快適な歩行性を両立させるために非常に重要なアイテムです。中でも、スポーツブランドとして圧倒的な人気を誇る ナイキ(NIKE)のエアジョーダン ゴルフシューズ は、そのデザイン性と履き心地の良さから、ゴルファーに愛用されるモデルのひとつです。

しかし、今回神奈川県からご依頼いただいたF様のエアジョーダン ゴルフシューズは、なんとソールが大きく剥がれてしまうトラブルに見舞われていました。しかも一見すると「縫い目」が入っているように見えるのに、実はそれがフェイクステッチだったのです。

「縫ってあるから安心」と思っていたのに、実際には縫われていない――。これは使用者にとって大きな落とし穴ですね。では、この修理がどのように行われたのか、詳しくご紹介します。


ナイキ エアジョーダン ゴルフシューズの特徴と弱点

エアジョーダンは、バスケットボールシューズをルーツに持ち、ファッション性とスポーツ性能を兼ね備えた人気モデル。そのゴルフ仕様は、独自のグリップパターンと快適なクッション性を備えています。

しかしながら、F様のゴルフシューズには大きな弱点がありました。

側面の縫い目が「フェイクステッチ」だった

修理に取りかかった際、まず違和感を覚えたのが、側面の縫い目。ぱっと見は「アウトソールとアッパーをしっかり縫い合わせてある」ように見えます。ところが分解してみると、その下糸はソールの内側で止まっており、靴本体とアウトソールは実際には縫い合わされていませんでした。

つまり、見た目だけの装飾ステッチだったのです。

この構造だと、どれだけ見た目が良くても強度はボンド接着頼み。ゴルフのように横方向のG(負荷)が強くかかるスポーツでは、接着剤が劣化すると簡単にソールが剥がれてしまうのです。


修理の流れ

1. ソールの分解と下処理

まずは剥がれたソールを一旦すべて分解。古い接着剤や劣化した素材を徹底的に取り除き、新しい接着剤がしっかり食いつくように表面を整えます。この下処理を怠ると、どんなに良い接着剤を使っても再剥離の原因になります。

2. ボンド接着

分解・清掃したパーツに新しい接着剤を塗布し、丁寧に圧着。仮止めの段階でもうすでに靴の形が戻ってきますが、これだけではまだ安心できません。

3. 側面の「本当の縫い付け」

ここからが当店の腕の見せ所です。今回は装飾ではなく、**実際に靴本体とソールを縫い合わせる「オパンケ縫い」**を採用。

オパンケ縫いは、靴底の周囲をぐるりと縫い付ける伝統的かつ強力な製法で、見た目も美しい仕上がりになります。これにより、接着剤だけに頼るのではなく、物理的に底と本体を固定できるため、剥がれのリスクが大幅に低減します。


修理後の仕上がり

修理が完了したF様のエアジョーダン ゴルフシューズは、見た目にも自然で違和感がなく、しかし中身は「フェイクではなく本物の縫い付け構造」となりました。

これで、接着剤が多少劣化しても縫い糸がしっかり支えてくれるため、安心してゴルフに集中できます。特にスイング時の横方向の負荷や、歩行中のソールのよじれに対しても耐性が向上しました。


修理のポイントまとめ

  • フェイクステッチ問題:見た目の縫い目に安心してはいけない

  • 下処理の徹底:古い接着剤を完全に除去

  • オパンケ縫い採用:本体とソールを確実に固定

  • 仕上がりは自然:強度アップしつつデザインも損なわない


よくある質問(FAQ)

Q1. エアジョーダンのソール剥がれは自宅で直せますか?
A1. 瞬間接着剤や汎用ボンドで一時的に直す方もいますが、負荷の大きいゴルフではすぐに再剥離します。プロの修理がおすすめです。

Q2. オパンケ縫いとは?
A2. 靴底の周囲をしっかりと縫い付ける製法で、見た目の美しさと強度を両立します。フェイクステッチとの大きな違いは「実際にソールと本体を繋ぐ」点です。

Q3. 修理にかかる期間と費用は?
A3. 状態によりますが、底剥がれ補修+オパンケ縫いの場合はおおよそ1〜2週間が目安。費用は靴の状態や素材によって変わります。


まとめ

今回のF様の事例は、「縫ってあるように見えて実は縫っていない」フェイクステッチが原因となった底剥がれでした。
しかし、当店での オパンケ縫いによる補強修理 によって、もう剥がれの心配はありません。

ゴルフという集中力を要するスポーツにおいて、シューズの不安要素は大敵。今回の修理で、F様がスコアアップに繋がるプレーを存分に楽しんでいただけることを願っています。


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千葉県A様 Paraboot(パラブーツ)紳士革靴 履き口破れ修理事例

~愛犬とのハプニングが生んだ、世界に一つだけの靴~

靴修理の現場には、日常のトラブルからちょっと珍しい事件まで、さまざまなケースが舞い込んできます。長年履き込んだ靴のソールが摩耗した、雨で革がふやけてしまった――そんな話はよくありますが、今回の修理依頼は少し変わっていました。

千葉県にお住まいのA様から届いたのは、フランスの老舗ブランド Paraboot(パラブーツ) の紳士革靴。しっかりとした作りで、アウトドアやビジネスシーンでも活躍する一足です。しかし、問題はその履き口部分。A様曰く、「愛犬にガブリとやられてしまった」 とのこと。

犬に噛まれた革靴――なんともユーモラスで、思わず笑ってしまいそうな話ですが、靴好きにとっては一大事です。革が裂け、噛み跡も深く残ってしまったため、通常の縫い合わせだけでは修理が難しい状態でした。


Parabootとは?人気の理由と修理が必要になるケース

Parabootはフランス発祥の高級靴ブランドで、天然皮革を使用した丈夫な作りが特徴です。代表的なモデル「シャンボード」や「ミカエル」は、ドレスにもカジュアルにも合わせやすく、履き心地の良さも評価されています。

しかしどれだけ高級でも、外的な力には勝てません。長年の摩擦やうっかりの水濡れ、そして今回のようにペットによる突発的な破れなど、靴は予期せぬダメージを受けることがあります。

特に履き口の破れは、靴を脱ぎ履きするたびに負荷がかかるため、そのまま放置すると裂け目が広がる可能性があります。A様のケースも、まさにその典型でした。


犬に噛まれた靴の修理は可能?

結論から言えば、修理可能です。ただし、破れの範囲や革の状態によって方法が変わります。

  • 小さな傷や裂け → 縫い合わせで対応可能

  • 広範囲の破れ → 革を当てて補強する必要あり

A様の靴は片足の履き口が広範囲に損傷していたため、単純な縫い合わせだけでは再び裂けてしまう恐れがあります。そこで選んだのが チャールズパッチ風の修理 です。


チャールズパッチ風修理とは?

チャールズパッチは、英国の伝統的な靴修理技法で、穴や裂けた部分に新しい革を当てる方法です。単なる補修にとどまらず、装飾として楽しむこともできます。

今回の修理では、破れた部分を広めに覆うことで強度を確保するとともに、デザインとして自然に見えるよう仕上げました。

つまり、破れを「隠す」だけでなく、靴に新しい表情を与える修理です。


革の色合わせと染色の工夫

補修用の革を選ぶ際、同じ色・質感のものを見つけるのは非常に難しいです。靴の革は一枚ごとに微妙に表情が違い、同じモデルでも個体差があります。

そこで、少し色味の異なる革をあえて当て、修理後に茶色の染料で全体に馴染ませました。結果として、光の加減では差がわかるものの、履いてしまえば違和感はほとんどありません。

片足のみの補修ですが、これもまた世界に一つだけの靴として、個性的な仕上がりになりました。


修理工程のポイント

  1. 下処理
    破れ部分の革を整え、裂けが広がらないよう軽くステッチで補強。

  2. 革の裁断・成形
    チャールズパッチ風に広めの革を裁断。破れ部分をしっかり覆うサイズに調整。

  3. 縫製
    曲線の多い履き口には 八方ミシン を使用。強度を確保しつつ縫い目も美しく。

  4. 染色仕上げ
    補修した革を茶色で染め、全体に馴染ませることで自然な仕上がりに。


修理後の仕上がり

修理後のA様のParabootは、破れや噛み跡をすっかりカバー。履き心地も損なわず、再び安心して履ける状態になりました。

片足だけ少し表情が違うものの、チャールズパッチ風のアクセントとして個性を楽しむこともできます。


Q&A:読者の疑問に答えます

Q1. 犬に噛まれた革靴は本当に直せる?
A1. はい、破れの範囲や革の状態によって、縫い合わせやチャールズパッチ風補修で対応可能です。

Q2. Parabootの部分修理は可能?
A2. はい、履き口、かかと、ソールなど、パーツごとの修理が可能です。

Q3. 色味が合わない場合はどうなる?
A3. 完全一致は難しいですが、染色やデザイン的な工夫で自然に見せることができます。

Q4. 修理費用と納期は?
A4. 破れの範囲や靴の種類により異なりますが、片足の履き口修理の場合は数日〜1週間程度が目安です。


まとめ

  • 犯人は愛犬!?片足の履き口が破れたParaboot

  • 修理はチャールズパッチ風に広めの革を当てて補強

  • 色味は染色で調整、世界に一つの靴として再生

  • 八方ミシンで曲線部分も美しく縫製

  • 修理後は履き心地も強度も安心

突発的な破れやペットによる損傷も、適切な修理で長く履けるようになります。A様のParabootは、これからも愛犬との日常に寄り添う特別な一足となりました。


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【修理実績】ルイ・ヴィトン 厚底サンダル 底剥がれ修理:東京都 Y様

【修理実績】ルイ・ヴィトン 厚底サンダル 底剥がれ修理:東京都 Y様

この度は、東京都にお住まいのY様よりご依頼いただきました、ルイ・ヴィトンの厚底サンダルの底剥がれ修理についてご紹介します。

経年劣化によってソール(靴底)が剥がれてしまった状態で、遠方から当店にお任せいただき、誠にありがとうございます。

高級ブランドの靴は、そのデザイン性や素材の美しさから、私たちを魅了してやみません。しかし、どんなに高価な靴でも、時間と共に素材や接着剤は劣化し、修理が必要になる時がきます。特に、今回ご依頼いただいたような厚底サンダルは、ソール部分に大きな負荷がかかりやすいため、底剥がれが起こりやすい傾向にあります。

なぜ高級ブランドの靴も剥がれてしまうのか

今回お預かりしたサンダルのソールは、ウレタン系の素材でできていました。幸いにも、加水分解と呼ばれる素材自体がボロボロになってしまう重篤な症状は出ておらず、接着剤の劣化が主な原因でした。

靴底をアッパー(甲の部分)に接着しているボンドは、製造されてから時間が経つと、その粘着力が徐々に失われていきます。

  • 経年による劣化: 時間の経過と共に、ボンドの成分が変化し、接着力が弱まります。
  • 歩行時の負荷: 歩くたびに靴が屈曲したり、体重がかかったりすることで、接着面に常にストレスがかかります。
  • 温度・湿度: 高温多湿の環境下では、ボンドの劣化が加速します。

このような複合的な要因が重なり、ある日突然、ソールが「パカッ」と剥がれてしまうのです。

ボンド接着と「ビス止め」による強度アップ

底剥がれの修理は、単に剥がれた部分をボンドでくっつけ直すだけでは、すぐに再発する可能性が非常に高いです。特に厚底の靴は、ソール自体が重く、歩行時の負荷が大きいため、より頑丈な補強が不可欠となります。

そこで、当店では以下の手順で修理を施しました。

  1. 丁寧な下処理: 剥がれた部分の古いボンドを、手作業で丁寧に除去します。この下処理が、新しいボンドの接着力を最大限に引き出すために最も重要な工程です。古いボンドが残ったまま新しいボンドを塗布しても、十分な強度は得られません。
  2. 専用ボンドによる再接着: 下処理を終えた後、靴の素材に適した専用のボンドを塗布し、しっかりと圧着します。この時点で、ソールとアッパーは再び一体となります。
  3. ヒールとつま先部分のビス止め: これが今回の修理の肝となります。ボンド接着だけでは不十分な強度を補うため、特に負荷のかかりやすいヒール(かかと)とつま先部分に、補強用の小さなビス(ネジ)を打ち込みました。

ビス止めは、ソールを物理的にアッパーに固定する役割を果たします。これにより、ボンドが再び劣化しても、ビスがソールとアッパーをしっかりと繋ぎとめてくれるため、再発のリスクを大幅に軽減できるのです。

ビスは靴のデザインを損なわないよう、目立たないように carefully 取り付けました。これにより、見た目はほとんど変わらず、安心して長く履いていただける状態に仕上がりました。

修理を終えて

修理が完了したルイ・ヴィトンの厚底サンダルは、見た目の美しさを保ちながら、底剥がれが再発しにくい状態になりました。

お客様の大切な靴を、遠方よりご依頼いただいたことに感謝し、一点一点心を込めて丁寧に作業させていただいております。これで、また安心してこのサンダルを履いて、お出かけを楽しんでいただければ幸いです。

ブランドの靴や思い出の詰まった靴の修理でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。お客様の大切な一足を、長く愛用できるようお手伝いさせていただきます。


いずみ靴店

岡山県倉敷市玉島

秋田県 I様 NIKE Air Zoom(ナイキ エアズーム)底剥がれ修理事例

【修理実績】ナイキ エアズーム 底剥がれ修理:秋田県 I様

愛用されているナイキのエアズーム、この度は遠方秋田県より当店をご利用いただき、誠にありがとうございます。

今回ご相談いただいたのは、スニーカーの底剥がれです。靴底が部分的に剥がれてきており、このまま履き続けるのは難しい状態でした。

スニーカーの底剥がれは、ソールとアッパー(甲の部分)を接着しているボンドが、経年劣化や歩行時の負荷によって剥がれてしまうことで起こります。特にナイキのようなスポーツメーカーのスニーカーは、軽量化やクッション性を高めるために、非常に複雑な構造のソールを使用していることが多く、一度剥がれ始めると、ボンド接着だけではすぐに再発してしまうケースがほとんどです。

ボンド接着だけでは強度が出ない理由

「剥がれた部分をもう一度ボンドでくっつければいいのでは?」そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、一度剥がれた靴は、新品の時と同じように完全に接着することは非常に困難です。

その理由は、主に以下の3つです。

  1. 接着面の劣化: 剥がれた面には、古いボンドの残りかすやホコリ、ゴミが付着しています。これらを完全に除去しないまま接着すると、新しいボンドの接着力が十分に発揮されません。
  2. 接着剤の相性: メーカーが使用しているオリジナルのボンドと、修理店が使用するボンドでは種類が異なります。完璧な相性を見つけるのは難しく、十分な強度が出せない場合があります。
  3. 歩行時の負荷: スニーカーは、歩くたびにソールが大きく屈曲します。ボンドだけで再接着しても、この強い屈曲に耐えきれず、再び剥がれてしまう可能性が高いのです。

いずみ靴店の独自修理「オパンケ縫い」で再発防止

お客様のナイキ エアズームは、ただボンドで接着し直すだけでは、またすぐに剥がれてしまうリスクが高いと判断しました。そこで当店では、ボンド接着に加えて、**「オパンケ縫い」**という特殊な縫製修理を施すことをご提案いたしました。

オパンケ縫いとは、靴の側面からソールとアッパーを一緒に縫い付けてしまう修理方法です。

この修理によって、以下のメリットが生まれます。

  • 物理的な強度アップ: ボンドの接着力に頼るだけでなく、糸の力でソールとアッパーをしっかりと固定します。これにより、歩行時の強い負荷にも耐えられる、圧倒的な強度を得ることができます。
  • 屈曲時の耐久性向上: 足を曲げた時にかかるストレスを、糸が分散してくれるため、ボンドが剥がれるのを根本的に防ぎます。
  • 修理跡が目立たない: 専用のミシン**「八方ミシン」**を使用するため、縫い目がきれいに仕上がり、修理跡が目立ちにくいように配慮します。また、糸の色もスニーカーの色に合わせて選ぶことで、修理後の見た目も違和感なく仕上がります。

修理工程のご紹介

秋田県から届いたI様のナイキ エアズームは、以下の手順で丁寧に修理を進めました。

  1. 古いボンドの除去: 剥がれた部分の古いボンドを丁寧に削り、接着面を平らにします。この工程を怠ると、再接着の強度が大幅に低下します。
  2. 専用ボンドによる接着: 新しいボンドを塗布し、ソールとアッパーをしっかりと圧着します。この時点で、ある程度の強度は回復しますが、まだ油断はできません。
  3. オパンケ縫いミシンによる縫製: 修理の要となるオパンケ縫いです。当店の熟練の職人が、特殊な八方ミシンを使い、ソールとアッパーを確実に縫い合わせていきます。

今回は、かかとから土踏まずにかけて大きく剥がれていたため、全体的に縫い付けることで、安心して履いていただけるように修理いたしました。

修理を終えて

修理が完了したI様のエアズームは、元のデザインを損なうことなく、しっかりと強度を取り戻しました。遠方からのご依頼で、お客様のお顔が見えないからこそ、一点一点心を込めて丁寧に作業させていただいております。

これで、秋田の地でも安心して歩いていただけますね。これからも、このエアズームがお客様の良きパートナーとなることを願っております。

スニーカーの底剥がれでお困りの方は、ぜひ当店にご相談ください。ボンド接着に加えて「オパンケ縫い」を施すことで、お気に入りの一足を長く愛用するお手伝いをさせていただきます。


いずみ靴店

岡山県倉敷市玉島

愛知県Y様 PUMA(プーマ)バスケットボールシューズ ソール剥がれ修理事例

今回ご紹介するのは、愛知県にお住まいのY様よりお預かりした、PUMA(プーマ)のバスケットボールシューズ「1OF1」モデルの修理事例です。

PUMAは世界的なスポーツブランドで、サッカーや陸上をはじめとした様々な競技用シューズを展開していますが、バスケットボールの分野でも確固たる地位を築いています。特に近年はNBA選手とのコラボモデルや、限定生産の希少モデルも多く、そのデザイン性や機能性の高さからコレクターや愛好家にとって特別な存在になっています。

Y様がお持ち込みくださったのは、その中でも限定的に展開された1OF1モデル。まさに“一点物”ともいえる特別なシューズで、普段の練習や試合に使うだけでなく、所有する喜びや愛着も大きな一足です。

しかし、長年の使用により靴底の接着剤が劣化し、ソールの剥がれが発生してしまっていました。


ソール剥がれの原因 ― ボンド劣化

バスケットボールシューズに限らず、近年の多くのスニーカーやスポーツシューズは、接着剤(ボンド)による接着構造を採用しています。縫い付けではなく接着によってアッパーとソールを一体化する製法は、軽量化と柔軟性を実現する一方で、長年の使用によってどうしても劣化が避けられません。

接着剤は経年により硬化や分解が進み、使用環境によっては熱や湿気の影響で剥離が起こります。特にバスケットボールのように激しいジャンプや横方向のステップが繰り返される競技では、ソールへの負担が大きいため、剥がれが一気に進行してしまうこともあります。

Y様のPUMAシューズもまさにその状態で、アウトソールが部分的に浮き、プレー中の安定性や安全性に不安を感じるレベルになっていました。


修理方針:接着+縫い付け補強

今回の修理では、単純に再接着するだけでは再び剥がれるリスクが高いため、接着+縫製による補強を行う方針をとりました。

具体的には、

  1. ソールを一度剥がし、古い接着剤を除去

  2. 新しいボンドで接着

  3. さらに**側面からつま先にかけて周囲をぐるりと縫い付ける「オパンケ縫い」**で補強

という流れです。

オパンケ縫いとは、ソールの縁をアッパーに貫通させながら糸で縫い付ける技法で、古くから登山靴やワークブーツの補強としても用いられてきました。単なる装飾ステッチとは異なり、縫製そのものが強度を担保する役割を果たすため、糸が切れない限りソールが剥がれることはほぼなくなります。


修理工程の詳細

1. 分解とクリーニング

まずはソールを完全に分解。接着剤が劣化しているため、無理に引き剥がすとアッパーの素材を傷めてしまうリスクがあるため、専用工具を使って慎重に進めました。剥がした後は残った古いボンドを削り落とし、接着面をきれいに整えます。

2. 新しい接着剤で圧着

下処理が終わったら、新しいボンドを均一に塗布し、圧着機でしっかりと固定します。この段階で既に一度ソールは密着しますが、ここで終わらせると再び剥がれてしまう可能性があるため、次の工程が重要です。

3. オパンケ縫いによる補強

靴の周囲、特に負荷の大きいつま先から側面にかけて、専用の縫製機を用いてソールとアッパーを貫通させながら縫い合わせました。オパンケ縫いは非常に手間と技術を要する作業ですが、その分強度は抜群。糸が切れない限りは再剥離の心配がありません。

4. 仕上げ

縫い付けた部分の糸端処理を丁寧に行い、アッパーとソールの境目を磨いて整えます。外観を損なわず、むしろ補強跡がデザインのように見えるよう工夫しました。


修理後の仕上がりと特徴

修理後のPUMAシューズは、外観を大きく損なうことなく、しっかりとした補強が施されています。ソールの剥がれが再発する心配はほとんどなくなり、競技中の急な方向転換やジャンプ着地でも安定性を確保できます。

さらに、縫い付けによる補強は見た目にも力強さがあり、「修理した靴」ではなく「カスタムされた一足」のような雰囲気をまとっています。Y様にとっても、再び安心してコートに立てる心強い存在になったのではないでしょうか。


オパンケ縫いの魅力

今回採用したオパンケ縫いは、一般的なスポーツシューズにはなかなか施されない特別な修理方法です。量産のスニーカーではコストや効率の面から接着が主流ですが、修理の場面では**「縫う」という古典的な技法が最も信頼できる補強手段**となります。

オパンケ縫いの大きなメリットは、

  • 強度が飛躍的に向上する

  • 見た目にも独特の存在感が出る

  • 縫製によってソール交換も容易になる

といった点にあります。長く履きたい大切な靴にこそ、最適な方法だといえます。


まとめ:プレーに集中できる安心感を

今回の修理を通じて、Y様のPUMAバスケットボールシューズは再び実用に耐えうる状態へと蘇りました。
「糸が切れない限りソールは剥がれない」という確実な補強によって、もう靴の不安に気を取られることなく、プレーそのものに集中していただけるはずです。

特別な「1OF1」モデルという希少性に加え、修理によって付加価値が加わったことで、より一層愛着を持って履き続けられるのではないでしょうか。

当店いずみ靴店では、今回のような修理困難とされるスニーカーやスポーツシューズにも対応しております。大切な一足を「まだ履ける靴」から「これからも履きたい靴」へと蘇らせるお手伝いをいたします。ソール剥がれなどでお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。


いずみ靴店

  • 岡山県倉敷市にて営業

  • スニーカー・ブーツ・革靴など幅広く修理対応

  • オールソール交換・縫製修理・接着補強など実績多数

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福井県N様 Joya(ジョーヤ)ウォーキングシューズ カスタムオールソール交換修理

福井県にお住まいのN様より、スイス発のコンフォートブランド「Joya(ジョーヤ)」のウォーキングシューズ修理をご依頼いただきました。Joyaといえば、独自の厚みのあるソールによる「柔らかく、前へ前へと進んでいくような感覚」で人気を集めているブランドです。長時間のウォーキングや旅行のお供として愛用される方も多く、「一度履いたら他の靴に戻れない」という声も少なくありません。

しかし、その一方でJoyaに限らず多くの靴で共通の問題が存在します。それがソールの加水分解です。今回お預かりしたシューズも、ウレタン素材のソール部分が経年劣化によって割れ、使用が困難な状態になっていました。

「もう修理は無理なのでは…?」と諦めてしまう方も多いのですが、当店いずみ靴店では、こうした修理困難とされる靴でも、工夫と技術を凝らすことで蘇らせることができます。今回はオリジナルのウレタンソールをそのまま再現することは不可能なため、加水分解しないEVAスポンジ素材を用いたカスタムオールソール交換を実施しました。その詳細を、工程ごとにご紹介していきます。


Joyaのソールと加水分解の問題

まず、今回の修理に至った背景を少し掘り下げてみましょう。

Joyaの特徴は、厚みのあるウレタン素材を主体としたソール構造にあります。一般的なスニーカーやウォーキングシューズよりもはるかに分厚いソールを備え、そのクッション性とローリング感(前へ進むようなカーブ形状)が歩行を楽にしてくれるのです。

ところが、このウレタン素材の弱点は「加水分解」という現象にあります。空気中の水分と反応して化学的に分解が進み、ある日突然、表面がベタついたり、ボロボロと崩れたり、真っ二つに割れてしまうのです。これは使用頻度にかかわらず発生するため、「あまり履いていなかったのに久しぶりに出してみたら靴底が壊れていた」というケースも珍しくありません。

今回のN様のJoyaもまさにこの状態で、ソールが割れ、しかも側面から跡形が大きく露出してしまっていました。修理屋としてもかなり難易度の高い案件です。


修理方針:オリジナル再現は不可能、だからこそカスタム

ウレタンソールをそのまま修復することは不可能です。専門の工場レベルであれば金型を起こして成形できますが、靴修理店のレベルでは現実的ではありません。そこで今回は、加水分解の心配がないEVAスポンジを積み重ねてソールを再現するという方針を立てました。

EVAスポンジは軽量で柔軟性に富み、衝撃吸収性も優れています。スポーツシューズやサンダルのソールにも広く使われている素材で、長期使用でも加水分解しないのが大きなメリットです。

ただし、オリジナルのウレタンソールに比べると若干固めの着地感になります。そこで積層を工夫し、厚みを持たせつつ、Joya特有の「前に前に進むようなカーブ」を可能な限り再現することを目指しました。


修理工程の詳細

1. 分解作業

まずは残っているソールを丁寧に剥がします。ウレタンが劣化しているため、無理に引きはがすとアッパー側まで傷んでしまう恐れがあるので、ここは慎重に進めます。加水分解でボロボロになった部分は完全に除去し、土台を整えました。

2. 側面処理:本革で覆う

オリジナルのソールが崩れると、側面にはどうしても跡形がむき出しになります。これを隠すために、本革を幅広く縫い付けました。本革を使うことで見た目が美しくなるだけでなく、補強としての強度も増します。縫製方法はオパンケ縫いを応用し、しっかりと固定しました。

3. EVAスポンジの積層と成形

次に、EVAスポンジを何層にも積み重ね、厚みを確保します。ただ積むだけではなく、曲線的なフォルムを削り出していく作業が重要です。Joya特有の「前傾したカーブ」を意識し、着地から蹴り出しまでの流れがスムーズになるようバランスを調整しました。

4. アウトソールの仕上げ

接地面には耐摩耗性に優れたソール素材を使用。今回はTOPY社製のクロコ柄ソールを採用し、機能性とデザイン性を兼ね備えた仕上がりにしました。TOPY社は世界的にも信頼されるソールメーカーで、当店でも多くの修理で活用しています。クロコ柄は高級感もあり、ウォーキングシューズの雰囲気を損なうことなく自然に馴染みます。


修理後の仕上がりと使用感

完成したシューズは、オリジナルとは素材が異なるものの、しっかりとした厚みと前進性を備えています。EVAスポンジ特有のやや固めの着地感はあるものの、歩行時には「前に押し出される感覚」を味わっていただけるはずです。

また、側面に縫い付けた本革のおかげで、加水分解の跡形が目立たず、美しい外観に仕上がりました。むしろ「カスタムシューズ」のような雰囲気が加わり、世界に一足だけの特別な靴になったといえるでしょう。


加水分解に悩む方へ

今回のようなケースはJoyaに限らず、さまざまなブランドの靴で起こります。特にウレタン素材を使ったソールは、経年劣化が避けられません。「まだ履けると思っていたのに、久しぶりに出したら壊れていた」という声も多く、非常に残念な気持ちになる方が多いのです。

しかし諦める前に、ぜひ靴修理店へご相談ください。オリジナルと全く同じ形状や素材を再現するのは難しくても、EVAスポンジなど代替素材を用いて、より長持ちする形にカスタムする方法があります。

特に当店では、マッケイ縫いやオパンケ縫いなど伝統的な製法を活かしながら、現代の素材を組み合わせることで、オリジナル以上に実用的な修理を実現することを目指しています。


まとめ:歩く楽しみをもう一度

今回の修理で、N様のJoyaウォーキングシューズは再び履ける状態に蘇りました。確かにオリジナルの柔らかさとは少し異なりますが、それを補って余りある「丈夫さ」と「前へ進む推進力」を備えています。

「楽しく歩いていただきたい」という思いを込めて、丁寧に仕上げました。これからも長くN様の足元を支え、毎日のウォーキングやお出かけのお供として活躍してくれることを願っています。

もし同じようにソールの加水分解でお困りの方がいらっしゃれば、ぜひ一度いずみ靴店にご相談ください。靴にはまだまだ可能性があります。私たちは、その一足を大切に蘇らせるお手伝いをいたします。


いずみ靴店

  • 岡山県倉敷市にて営業

  • オールソール交換・ヒール修理・縫製修理など幅広く対応

  • Joyaをはじめ、NIKE、Clarks、Timberlandなど修理困難な靴も実績多数

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長崎県S様のNew Balance 576 ヒールカップ交換修理事例

長崎県S様のNew Balance 576 ヒールカップ交換修理事例

今回ご依頼いただいたのは、長崎県にお住まいのS様からお預かりした「New Balance(ニューバランス)576」です。ニューバランスを代表するモデルのひとつである576は、クラシックなデザインと履き心地の良さで長年愛され続けている定番スニーカーです。しかし、いくら丈夫なスニーカーといえども経年劣化を避けることはできません。特に問題となりやすいのが、靴のかかと部分をしっかりと支えているヒールカップの破損です。今回の修理もまさにそのケースでした。

 

■ 修理前の状態

S様の576を拝見すると、かかとを支える樹脂製のヒールカップが加水分解によりひび割れ、ボロボロに崩れている状態でした。ヒールカップは靴の後ろ半分を外側から支える非常に重要なパーツであり、足を安定させる役割を担っています。ここが壊れてしまうと、歩行時にかかとがしっかりホールドされず、靴全体の履き心地や耐久性が著しく損なわれてしまいます。

ニューバランスをはじめ、多くのスニーカーには軽量性と成型のしやすさから樹脂製のヒールカップが使われています。しかしこの素材は加水分解という経年劣化を避けられません。湿気や気温の変化、長年の使用によって樹脂が徐々に脆くなり、ある日突然パキッと割れてしまうことが多いのです。

 

■ 修理方法の選択

通常であれば同じ樹脂製のヒールカップを入れ替えるのが理想ですが、純正部品は入手困難です。そこで当店では、代替案として本革を用いたヒールカップを新たに作製し、縫い付ける方法を採用しました。本革はしなやかでありながら耐久性も高く、履いているうちに足の形に馴染んでいくというメリットがあります。樹脂製のような軽さや硬さはありませんが、むしろ自然なフィット感を得られるという点では優れた選択肢とも言えます。

ここで重要となるのが縫製技術です。今回の修理では「八方ミシン」と呼ばれる特殊なミシンを使用しました。八方ミシンは立体的な靴の内部やカーブのきつい部分など、通常のミシンでは縫いにくい箇所を自在に縫うことができる専用機械です。特にヒールカップのような複雑な部位をしっかりと縫い付ける際に大活躍します。


■ 修理工程の詳細

靴の分解

まずは靴を分解し、劣化して割れてしまった樹脂製ヒールカップを完全に取り除きます。この作業は慎重さが求められます。強引に剥がすとアッパーやライニングを傷めてしまう恐れがあるため、時間をかけて丁寧に除去しました。

本革ヒールカップの作製

取り出したヒールカップをもとに型を取り、新たに本革で代用品を作製します。本革は厚みや硬さを吟味し、足をしっかり支える強度を持ちながらも馴染みやすいものを選定しました。革を裁断し、立体的な形状に成型していきます。

八方ミシンによる縫製

成型した革のヒールカップを靴に縫い付けていきます。八方ミシンを使用することで、アッパーと新しいヒールカップが隙間なく一体化し、安定した補強が可能となります。縫い目は統一性を持って仕上げるため、見た目の違和感もありません。

アウトソールの再接着

分解した際に外したアウトソールを再びしっかりと接着します。ここでは専用の強力な靴用接着剤を使用し、接着面を均一に処理してから圧着を行います。

ビス止めによる補強

特に負荷のかかりやすいヒール部分には、内側からビス止めを施しました。これにより、接着だけでは不安の残る部分を物理的に固定し、剥がれのリスクを大幅に軽減しています。

最終仕上げ

内部のライニングを整え、履き心地に違和感が出ないよう微調整を行います。外観についてもクリーニングを施し、修理後とは思えない自然な仕上がりを目指しました。

 

■ 修理後の状態と履き心地

完成した576を実際に履いていただくと、S様から「新品の頃以上にかかとが安定して歩きやすい」とのお声をいただきました。本革を用いたことで足当たりが柔らかく、また使用していくうちにさらに馴染んでいくのが特徴です。耐久性についても、ビス止めと縫製による二重の補強で安心して長くご使用いただけます。

今回のように、純正部品が手に入らない場合でも工夫を凝らすことで靴を再生させることが可能です。むしろ本革を使用することで、オリジナルにはない味わいや耐久性を加えることができる点は修理の大きな魅力でもあります。


■ ニューバランス修理のポイント

ニューバランスのスニーカーは履き心地の良さで知られていますが、その分パーツごとの機能性が高く、劣化や破損が生じると履き心地が大きく損なわれる傾向があります。今回のようなヒールカップの破損以外にも、ソールの加水分解やアッパーの破れなど、様々なトラブルが発生することがあります。しかし、それらは適切な方法で修理することで十分に延命させることが可能です。

当店ではニューバランスをはじめとするスニーカーの修理を数多く手掛けており、オールソール交換から部分補強、ライニングの補修まで幅広く対応しています。「まだまだ履きたい」と思える一足があれば、ぜひお気軽にご相談ください。


■ まとめ

今回のS様の事例では、ニューバランス576の樹脂製ヒールカップが加水分解で破損してしまったため、本革を用いた代用品を新たに作製・縫い付けることで修理を行いました。八方ミシンによる確実な縫製と、アウトソール再接着+ビス止めによる補強で、強度と耐久性を確保。さらに履き心地の向上という付加価値を実現しました。

スニーカー修理はただ元に戻すだけでなく、オリジナル以上の履き心地や耐久性を引き出すことが可能です。大切な一足を長く愛用するために、ぜひ専門店での修理をご検討ください。


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