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ブランドストーンのサイドゴアブーツをオールソール交換修理|加水分解したソールをVibram1136でしっかり再生

鳥取県のS様、いつもご愛用いただき誠にありがとうございます。
このたびご依頼いただいたのは、ブランドストーンのサイドゴアブーツのオールソール交換修理です。長く履き込まれてきた大切な一足をお任せいただき、心より感謝申し上げます。

今回のご相談内容は、ソールの加水分解でした。見た目にはまだ履けそうに見える状態でも、ソール内部の素材が劣化し、歩行時に違和感が出たり、突然崩れてしまったりするのが加水分解の怖いところです。特に、日常使いしやすく、タウンユースから軽めのアウトドアまで幅広く活躍するブランドストーンのサイドゴアブーツは、気づけば長年履いていたという方も多く、ある日突然ソールの異変に気づくことも少なくありません。

今回の修理では、劣化したソールをしっかり取り外したうえで、EVAスポンジのミッドソールを使用し、マッケイ縫いで丁寧に組み上げ、最終的にVibram1136を採用して仕上げました。やや硬めのしっかりしたフィニッシュにはなりますが、その分、耐久性に優れ、安心して履き込める仕様となっています。これからまた、日常の外出はもちろん、たくさん歩く日やアクティブなシーンでも活躍してくれる一足に生まれ変わりました。

ブランドストーンのサイドゴアブーツは修理しながら長く履く価値のある靴です

ブランドストーンのサイドゴアブーツは、シンプルで洗練された見た目と、脱ぎ履きしやすい実用性の高さから、多くの方に長く支持されている人気のブーツです。サイドゴアならではのスマートなシルエットは、カジュアルスタイルにもきれいめな装いにも合わせやすく、年齢や性別を問わず愛用されているのが大きな魅力です。

さらに、ブランドストーンは見た目だけではなく、歩きやすさや使い勝手の良さにも定評があります。そのため、一度履き慣れると「他の靴より出番が多い」「つい毎日履いてしまう」という方も多く、気づいたころにはソールに疲労が蓄積しているケースも珍しくありません。特に、よく歩く方や通勤・通学・旅行などで頻繁に使っている方ほど、靴底への負担は大きくなります。

こうしたブーツは、ソールが傷んだからといってすぐに手放すのではなく、適切な靴修理を行いながら長く履く価値がある一足です。アッパーの状態が良く、革や本体のコンディションが保たれていれば、オールソール交換によって再び快適に履ける状態へ戻せる可能性は十分にあります。履き慣れたブランドストーンには、新品にはない足なじみや安心感があります。だからこそ、ソールのトラブルが起きた時には、買い替えだけではなく「修理して履き続ける」という選択肢をぜひ知っていただきたいと思っています。

ソールの加水分解とは?ブランドストーンのブーツでも起こりうる劣化です

今回のような加水分解によるソール劣化は、ブーツやスニーカー修理でよく見られる症状のひとつです。加水分解とは、ソールに使われている素材が空気中の水分などの影響を受け、時間の経過とともに分解・劣化してしまう現象を指します。見た目にはそれほど問題がなさそうでも、内部では素材がもろくなっていて、歩いた瞬間にボロボロと崩れたり、剥がれたりすることがあります。

特に、ポリウレタン素材を思わせるタイプのソールは、この加水分解の影響を受けやすいことで知られています。普段から履いている靴でも起こりえますし、逆にあまり履かずに保管していた靴でも進行することがあります。そのため、「最近履いていなかった靴を久しぶりに出したら、ソールが崩れた」というご相談も少なくありません。

ブランドストーンのサイドゴアブーツのように、丈夫で実用的なイメージのある靴であっても、ソール素材の経年劣化は避けられない部分があります。アッパーがまだきれいで、ゴア部分や本体のコンディションが良好であればあるほど、ソールだけが先に寿命を迎えてしまうのはもったいないことです。だからこそ、加水分解が起きた際には、ブーツ全体の状態を見ながら、適切なソール交換修理を行うことが非常に重要です。

今回の修理内容|EVAスポンジミッドソールとマッケイ縫いで安定感を確保

今回の修理では、まず劣化していた元のソールを丁寧に取り外し、ブーツ本体の状態を細かく確認しました。オールソール交換では、単純に底だけを貼り替えればよいわけではありません。靴本体との相性、ソールの厚み、仕上がりのバランス、歩行時の安定感など、いくつもの要素を考慮しながら修理方法を決めていく必要があります。

今回採用したのは、EVAスポンジのミッドソールです。EVA素材は軽量で扱いやすく、ブーツの構造に応じて調整しやすい特徴があります。見た目の重さを抑えつつ、必要なボリューム感やクッション性を確保しやすいため、オールソール交換修理でも非常に有効です。サイドゴアブーツのシルエットを大きく崩さず、実用性も考慮した構成として、今回の修理に適した選択となりました。

さらに、マッケイ縫いによってしっかりと仕上げています。マッケイ製法は、アッパー・中底・ソールを縫いで一体化させる方法で、すっきりとした見た目と柔軟な履き心地を両立しやすい点が特徴です。ブーツの構造や修理内容によって選択肢は変わりますが、今回はこの仕様にすることで、実用性と見た目のまとまりを両立できる仕上がりを目指しました。

靴修理は、ただ傷んだ部分を直すだけではなく、その靴が今後どう使われるかまで考えながら構成することが大切です。タウンユース中心なのか、歩く距離が長いのか、耐久性を優先するのか、軽さを重視するのか。そうした点を踏まえてソールを組み上げることで、見た目にも使用感にも納得のいく一足へ近づけていきます。

Vibram1136を採用した理由|耐久性を重視したオールソール交換

今回の仕上げには、Vibram1136を採用しました。Vibramソールは、靴修理やブーツ修理の分野で高い信頼を得ている素材であり、その耐久性と安定感から、多くの修理現場で選ばれています。なかでもVibram1136は、ワークテイストのあるブーツや実用性を重視した修理との相性が良く、しっかりした足元を作りたい時に非常に頼れるソールです。

今回のフィニッシュは、合成ゴムらしい少し硬めの仕上がりになっています。ただし、この「やや硬め」という特性は、決してマイナスではありません。むしろ、へたりにくく、すり減りにも強く、しっかり歩けるという点では大きなメリットになります。柔らかさを最優先したソールに比べると、足当たりの印象は少し異なるかもしれませんが、その分、耐久性を求める方には非常に向いています。

ブランドストーンのサイドゴアブーツは、街中での普段使いだけでなく、ちょっとした外歩きやアウトドア寄りのシーンでも活躍してくれる靴です。そうしたブーツにとって、ソールの安心感はとても重要です。見た目だけでなく、しっかり歩けること、長く使えること、気兼ねなく履けること。今回のVibram1136によるオールソール交換は、そうした実用面をしっかり支える構成になっています。

修理後の仕上がり|タウンユースからアウトドアまで再び活躍できる一足へ

今回の修理後、ブランドストーンのサイドゴアブーツは、見た目にも機能面にも安心感のある一足へと生まれ変わりました。加水分解していたソールをそのまま履き続けるのは危険を伴いますが、しっかりとオールソール交換を行うことで、再び日常の相棒として使える状態になります。

ブランドストーンの魅力は、どんな服装にも比較的合わせやすく、それでいて実用性が高いところにあります。デニムやワークパンツとの相性はもちろん、シンプルなコーディネートにも自然となじみ、普段の外出でつい手に取りたくなるブーツです。今回のように、耐久性重視で修理した一足であれば、通勤、買い物、旅行、散歩などのタウンユースはもちろん、少しアクティブに歩く日にも安心して履いていただけると思います。

「またガシガシ歩けるようになった」と感じていただけることは、靴修理に携わる側としてもとても嬉しいことです。お気に入りの靴は、履けなくなったから終わりではありません。必要なタイミングで適切な修理を行うことで、再び日常の中で活躍する存在へ戻すことができます。今回のブランドストーンも、まさにそうした一足になったのではないかと思います。

ブランドストーンのオールソール交換はこんな方におすすめです

ブランドストーンのサイドゴアブーツをお持ちで、ソールの劣化が気になっている方には、オールソール交換修理をおすすめしています。たとえば、ソールが割れてきた、崩れてきた、歩くと違和感がある、加水分解のような症状が見られる、まだ履きたいけれど修理できるかわからない、といったお悩みがある場合は、一度状態を確認する価値があります。

特に、アッパーはまだきれいなのに靴底だけが傷んでいる場合は、修理によって再び快適に履ける可能性が高いです。ブランドストーンは履きやすく汎用性の高いブーツだからこそ、ソール交換によって寿命を延ばせるメリットも大きい靴です。履き慣れたフィット感をそのまま活かしながら、足元の安全性と耐久性を取り戻せるのは、修理ならではの大きな魅力です。

大切な靴を長く快適に履くために

靴は毎日使うものだからこそ、気づかないうちに少しずつ負担が蓄積しています。特にブーツは丈夫なイメージがあるため、つい「まだ履ける」と思ってしまいがちですが、ソールの劣化や加水分解は放置しても自然には直りません。むしろ、症状が進んでしまうと、修理の難易度や負担が大きくなることもあります。

大切なのは、違和感が出た段階で早めに見直すことです。ソールの減り、ぐらつき、割れ、硬化、崩れなど、少しでも気になることがあれば、早めのメンテナンスや靴修理を検討することで、お気に入りの一足をより長く、より快適に履くことができます。今回のブランドストーンのサイドゴアブーツも、適切なオールソール交換によって、これからまたしっかり活躍してくれる状態へと整いました。

鳥取県のS様、このたびもご依頼いただきありがとうございました。
長く履いてこられた大切なブランドストーンが、これからまた安心して使える一足として活躍してくれることを願っております。タウンユースからアウトドアまで、ぜひ再びガシガシ履いてください。

当店では、ブランドストーンをはじめ、サイドゴアブーツ修理、オールソール交換、Vibramソール交換、加水分解した靴の修理など、さまざまなご相談に対応しております。お気に入りの靴をこれからも長く快適に履いていただくために、一足一足の状態を見ながら、丁寧に修理を行っています。靴に関するお悩みがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。大切な一足の再生を、心を込めてお手伝いいたします。


ブランドストーンのサイドゴアブーツをオールソール交換修理|加水分解したソールをVibram1136で再生

メタディスクリプション

ブランドストーンのサイドゴアブーツをオールソール交換修理。加水分解したソールを取り外し、EVAスポンジミッドソールとマッケイ縫いで構成し、Vibram1136で耐久性の高い仕様へ。ブランドストーン修理やサイドゴアブーツ修理のご相談はお気軽にどうぞ。

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岐阜県S様よりお預かりしたブランドストーン・サイドゴアブーツ ――加水分解したソールを一新し、再び“履ける相棒”へ――

今回ご紹介するのは、岐阜県にお住まいのS様よりお預かりした
Blundstone(ブランドストーン)サイドゴアブーツのオールソール交換修理事例です。

ブランドストーンといえば、オーストラリア発祥のワークブーツブランドとして世界的に知られ、
・脱ぎ履きのしやすさ
・タフな使用環境への耐久性
・シンプルで飽きのこないデザイン

これらを兼ね備えたブーツとして、長年多くのファンに愛され続けています。
S様の一足も、日常使いからアウトドアシーンまで幅広く活躍してきたことが、ブーツ全体の表情からしっかり伝わってきました。

しかし今回、大きな問題となっていたのが――
ソールの加水分解による深刻な劣化です。


見た目はまだ履けそう…しかし内部では崩壊が進行

お預かりした時点で、アッパー(甲革)やゴア部分の状態は比較的良好でした。
ところが、ブーツを手に取って軽く曲げた瞬間、違和感がはっきりと伝わってきます。

ソールの一部には亀裂が入り、
さらに内部ではポリウレタン素材が崩れ、粉を吹くような状態に。

これはブランドストーンに限らず、
・ポリウレタンミッドソール
・長期保管
・使用頻度の低下

といった条件が重なることで起こる、典型的な加水分解症状です。

「ある日突然、歩いていたらソールが割れた」
「久しぶりに履こうとしたら、ボロボロ崩れた」

S様もまさに、そんな不安とショックを感じられていたのではないかと思います。


なぜ部分修理ではなく、オールソール交換なのか

この状態でよくあるご質問が、
「割れた部分だけ直せませんか?」というものです。

結論から言うと、加水分解が始まったソールは部分修理が不可能です。

✔ 表面だけ補修しても内部は劣化したまま
✔ 接着しても、周囲が次々と崩れる
✔ 結果的にすぐ再修理が必要になる

そのため今回は、ソールを完全に分解し、ゼロから作り直すオールソール交換修理を選択しました。

これはコストも手間もかかる修理ですが、
「これからも安心して履ける一足にする」ためには、最も確実な方法です。


ソール分解作業 ―― ブーツを傷めないための慎重な工程

まずは既存のソールを慎重に取り外します。

ブランドストーンは一見シンプルな構造に見えますが、
実際にはソール側面にPU素材が回り込むように成形されており、
無理に剥がすとアッパーを傷めるリスクがあります。

そこで、

・熱をかけながら接着層を緩め
・革へのダメージを最小限に抑えつつ
・ミッドソール、アウトソールを完全に除去

この工程は、経験と感覚がものを言う作業です。

無事に分解が完了すると、内部の劣化状態がはっきり確認できました。
やはりポリウレタンは原形をとどめておらず、
このままでは歩行に耐えられない状態でした。


EVAスポンジミッドソールで「加水分解しない構造」へ

今回の修理で最も重要なポイントが、
新しく作り直すミッドソール素材の選定です。

私たちが選んだのは、
👉 EVAスポンジ(エチレン酢酸ビニル)

EVAスポンジの特徴は、

・軽量でクッション性が高い
・耐久性に優れる
・加水分解しにくい
・長期間の使用・保管に強い

まさに、今後長く履くために最適な素材です。


縫い付けによる強固なミッドソール構造

EVAスポンジを適切な厚みに調整した後、
今回は接着のみではなく、しっかりと縫い付ける構造を採用しました。

✔ 歩行時のねじれに強い
✔ 接着剥がれのリスクを軽減
✔ 長期使用でも安心感が段違い

ブランドストーン本来の履き心地を損なわないよう、
足当たりや反り具合にも細心の注意を払いながら仕上げています。


Vibram1136アウトソールで実用性を最大化

アウトソールには、
Vibram(ヴィブラム)1136を使用しました。

このソールは、

・グリップ力が高い
・摩耗に強い
・タウンユースからアウトドアまで対応
・見た目がゴツすぎず、サイドゴアと相性が良い

という特長を持ち、ブランドストーンの雰囲気を壊さない優秀なモデルです。

EVAミッドソールとの相性も良く、
クッション性と安定感のバランスが非常に優れた一足に仕上がりました。


仕上がり ――「また履ける」から「また出かけたい」へ

すべての工程を終え、完成したブーツを手に取ると、
見た目にも、履き心地にも、明らかな変化を感じます。

・安定感のある接地
・不安のない踏み出し
・それでいて重くなりすぎない軽快さ

まさに、
「新しい命が吹き込まれた」
そんな表現がぴったりの仕上がりです。

S様の大切な一足が、
また新しい冒険に出かけられる状態へと生まれ変わりました👞✨


靴は直せば、また活躍できる

今回の修理を通して改めて感じるのは、
靴は消耗品でありながら、再生できる道具でもあるということです。

思い出が詰まった靴
足に馴染んだ靴
もう同じものが手に入らない靴

そんな一足だからこそ、
「捨てる」ではなく「直す」という選択肢を、ぜひ知ってほしいと思っています。


私たちの使命は、靴に“次の時間”を与えること

どんなに傷んだ靴でも、
状態を見極め、適切な方法を選べば、
もう一度、安心して履ける一足へと生まれ変わります。

ブランドストーンに限らず、
・加水分解
・ソール剥がれ
・クッション劣化
・履き心地の悪化

どんな靴のトラブルでも、まずはお気軽にご相談ください🛠️
お客様の笑顔と、「また履けるようになった」という一言が、
私たちにとって何よりのやりがいです😊

新潟県 I様 ブランドストーン 加水分解したソールをオールソール交換修理 Vibram528Kにて

新潟県のI様よりお預かりした、ブランドストーンのサイドゴアブーツ


オーストラリア発祥のこのブーツは、シンプルで無駄のないデザインと高い実用性から、天候を問わず日常使いできる定番モデルとして、多くのファンに支持されています。I様も長年愛用されてきた一足とのことで、今回の修理には「また安心して履き続けたい」という強い想いが込められていました。

しかし、お預かりした時点でのブーツの状態は決して良好とは言えませんでした。
最大の問題はソールの加水分解です。ブランドストーンに多く採用されているポリウレタン系のミッドソールは、クッション性に優れる反面、長期間の使用や保管環境によって水分と反応し、内部から劣化が進行します。見た目にはまだ履けそうに見えても、実際にはソールが脆くなり、歩行中に突然崩れてしまうリスクを抱えている状態でした。

I様のブーツも例外ではなく、アウトソールの縁から劣化が進み、ソール全体が浮いたような感触になっていました。このまま接着のみで補修を行っても、根本的な解決にはなりません。そこで今回は、オールソール交換修理をご提案し、ブーツを土台から作り直す形で再生を図ることにしました。

まず行うのは、既存ソールの完全分解作業です。
加水分解したポリウレタンは粉状になって崩れやすく、靴本体側に残りやすいため、ここをいかに丁寧に除去できるかが仕上がりを大きく左右します。中途半端に残してしまうと、新しいミッドソールの接着や縫い付けに悪影響を及ぼすため、時間をかけて慎重に清掃と下地処理を行いました。

靴本体が本来持っている形状を崩さないよう、左右のバランスを確認しながら作業を進め、次の工程へと移ります。

今回、新たに採用したミッドソール素材はEVAスポンジです。
EVAは軽量でありながら適度な反発力を持ち、歩行時の衝撃をしっかり吸収してくれる素材です。また、ポリウレタンと比べて加水分解のリスクが低く、日常使いのブーツには非常に相性が良いのも特徴です。

このEVAスポンジを、靴の底面形状に合わせて成形し、マッケイ縫いによって靴本体へしっかりと縫い付けていきます。接着だけに頼らず、縫製を併用することで、耐久性と安定感が大幅に向上します。サイドゴアブーツは脱ぎ履きの際に負荷がかかりやすいため、この「縫い」の工程は非常に重要です。

ミッドソールが安定したところで、次に取り付けるのがアウトソールです。
今回I様にお選びいただいたのは、Vibram528K。Vibramソールの中でも、日常使いに優れたバランス型のモデルで、耐摩耗性とグリップ力の高さが特徴です。路面状況を選ばず、雨の日でも安心して履けるため、ブランドストーンのブーツとの相性は抜群と言えるでしょう。

Vibram528Kは、適度な厚みと柔軟性を兼ね備えており、歩行時の安定感を高めつつ、ゴツすぎないシルエットを保てる点も魅力です。ブーツ全体の雰囲気を損なわず、オリジナルのイメージを尊重した仕上がりを目指しました。

アウトソールの貼り付け後は、圧着・乾燥工程を経て、最終的な仕上げ作業に入ります。
コバ周りのラインを整え、余分な接着剤を除去し、全体のバランスを再確認。さらに、アッパー部分にはクリーニングと保湿を施し、革本来の艶を引き出すための磨きを行いました。

長年履き込まれたブーツだからこそ、革には独特の表情があります。その風合いを消してしまわないよう、過度な磨きは避けつつ、自然な光沢を与えることを意識しています。

こうして完成したブランドストーンのサイドゴアブーツは、見た目にも機能面にも、新たな命が吹き込まれました。
加水分解による不安は解消され、EVAミッドソールとVibram528Kの組み合わせによって、これからの日常をしっかり支えてくれる一足へと生まれ変わっています。

靴修理は、単に壊れた部分を直す作業ではありません。
お客様がその靴とともに歩んできた時間や思い出を受け取り、これから先の時間へとつなげていく仕事です。新品を買えば簡単かもしれませんが、履き慣れた靴、足に馴染んだ靴には代えがたい価値があります。

「まだ履けるだろうか」「修理して意味があるだろうか」
そんな迷いがある靴こそ、一度ご相談ください。状態を見極め、その靴にとって最適な修理方法をご提案いたします。

今回のI様のブランドストーンのように、適切な修理を施すことで、靴は再び日常の相棒として活躍してくれます。
足元から始まる毎日を、これからも安心して楽しんでいただければ幸いです。

大切な靴を、もう一度輝かせたい方。
私たちは、心を込めてそのお手伝いをいたします。

岐阜県 K様 Blundstone(ブランドストーン)サイドゴアブーツ 加水分解によるオールソール交換修理事例

今回ご紹介する修理事例は、岐阜県よりご依頼をいただいたK様のBlundstone(ブランドストーン)サイドゴアブーツ、加水分解によるオールソール交換修理です。


ブランドストーンといえば、タフで履きやすく、アウトドアから日常使いまで幅広く活躍するサイドゴアブーツとして非常に人気の高いブランドです。一見すると頑丈で長く履けそうな印象がありますが、実はモデルによってはソールにポリウレタン素材が使用されており、経年劣化による「加水分解」からは逃れられないという側面も持っています。

K様からのご相談は、「久しぶりに履こうとしたら、ソールがボロボロ崩れてきた」というものでした。加水分解特有の症状で、履いていなくても年月の経過によって内部から劣化が進行し、ある日突然使えなくなってしまうケースです。実際に靴を確認すると、アウトソールからミッドソールにかけてポリウレタンが劣化し、指で触るだけでも粉状・塊状に崩れていく状態でした。

ポリウレタン素材は、クッション性や軽さに優れている反面、水分や湿気と化学反応を起こしやすく、一定年数が経過すると分子構造が壊れてしまいます。これが「加水分解」と呼ばれる現象です。特に日本のように湿度が高い環境では進行が早く、履く頻度に関係なく劣化してしまうのが厄介な点です。外見がきれいなままでも、内部ではすでに寿命を迎えているということも珍しくありません。

今回のブランドストーンのサイドゴアブーツも、アッパーの革やゴアゴム部分はまだ良好な状態を保っていました。しかし、ソールだけは完全に寿命を迎えており、部分補修では対応できないため、オールソール交換修理が必須と判断しました。

まずは劣化したソールの分解作業から始めます。加水分解したポリウレタンソールは、弾力を失い、ボロボロと崩れるため、通常のソール剥がしとは違った慎重さが求められます。無理に力をかけると、アッパー側までダメージを与えてしまう可能性があるため、状態を見極めながら少しずつ取り除いていきます。劣化した素材を完全に除去し、靴本体側に残った接着剤やポリウレタンの残骸も丁寧に処理します。

ソールをすべて取り除いた後は、新しいソール構造の土台作りに入ります。今回は、EVAスポンジ素材のミッドソールを新たに作成し、靴本体に取り付ける方法を採用しました。EVAスポンジは、軽量でクッション性があり、なおかつポリウレタンのように加水分解を起こしにくい素材です。今後長く履いていくことを考えると、非常に理にかなった選択と言えます。

このEVAミッドソールは、単に接着するだけでなく、マッケイ縫いによって靴本体にしっかりと縫い付けます。マッケイ縫いは、アッパーからミッドソールまでを一体化させる製法で、接着剤の劣化に左右されにくく、耐久性の高い構造を作ることができます。アウトドア用途や、日常的にガシガシ履く靴には非常に相性の良い製法です。

ミッドソールが安定したところで、次にアウトソールの取り付けを行います。今回K様からご指定いただいたのは、Vibram(ビブラム)528Kソールです。528Kは、スポンジ系素材をベースにしたアウトドアタイプのソールで、軽さとクッション性を兼ね備えながら、適度なグリップ力も持っています。ゴツすぎないデザインのため、ブランドストーンのシンプルなサイドゴアブーツの雰囲気を損なわず、非常に相性の良いソールです。

スポンジ系アウトソールというと「減りが早いのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、Vibramの素材は耐久性とのバランスが良く、日常使いから軽いアウトドアまで十分に対応できます。また、何よりも履いた瞬間に分かる軽さとクッション性は、従来のポリウレタンソールとはまた違った快適さを感じていただけるはずです。

アウトソールを接着・圧着した後は、側面のラインを整え、全体のバランスを見ながら仕上げを行います。サイドゴアブーツはシルエットが重要な靴のため、ソールが厚くなりすぎたり、野暮ったく見えたりしないよう、細部まで調整します。完成後は、しっかりとした安定感と軽快な履き心地を両立した一足に生まれ変わりました。

今回の修理によって、加水分解で履けなくなっていたブランドストーンのサイドゴアブーツは、今後も安心して履き続けられる構造へと再構築されています。ポリウレタンの弱点を避け、EVAスポンジ+マッケイ縫い+Vibramアウトソールという組み合わせは、耐久性と実用性の面で非常に優れた仕様です。

「もう寿命だと思っていた靴が、また履けるようになる」というのが、オールソール交換修理の大きな魅力です。特に、アッパーがしっかりしている靴ほど、ソールを替えることでその価値を最大限に活かすことができます。K様のブーツも、これからまた日常の相棒として活躍してくれることでしょう。

仕上がったブーツをお返しする際には、「またガシガシ履いてください」とお伝えしました。修理はゴールではなく、新たなスタートです。履いて、減って、また必要になったら直す。そんな循環の中で、靴は本当の意味で「道具」になっていきます。

いずみ靴店では、ブランドや流行にとらわれず、一足一足の状態を見極めた修理をご提案しています。ブランドストーンの加水分解でお困りの方、同じような症状で悩まれている方は、ぜひ一度ご相談ください。

岐阜県 K様 ブランドストーン サイドゴアブーツ オールソール交換修理 加水分解 EVAスポンジ マッケイ縫い Vibram528K

岐阜県にお住まいのK様からお預かりしたのは、ブランドストーンのサイドゴアブーツです。

このブーツは、長年の使用によってソールに亀裂が生じており、交換修理が必要となっていました。

特に、塩ビ系のソールが加水分解によって劣化しており、そのままでは履き心地にも影響が出てしまいます。

K様のご要望としては、軽量なソールへの交換がありました。

そこで、私たちはEVAスポンジのミッドソールを採用し、さらにスポンジ系素材のVibram528Kを合わせることにしました。

この組み合わせにより、耐久性には多少の妥協があるものの、通常の合成ゴムソールであるVibram1136に比べ、格段に軽量で動きやすいブーツへと生まれ変わります。

この修理により、K様のブーツはそのままのスタイルを保ちながら、新たな快適性を提供できるようになりました。また、修理後のブーツは機能性が高まっているため、日常の様々なシーンで活躍することでしょう。

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