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群馬県 T様 NIKEバスケットボールシューズ 靴紐通し 作成交換修理

群馬県 T様 NIKEバスケットボールシューズ 靴紐通し 作成交換修理

今回ご依頼いただいたのは、群馬県にお住まいのT様からお送りいただいた NIKE(ナイキ)のバスケットボールシューズ です。長年ご愛用されてきた一足で、まだまだ現役で履き続けたいとのことで当店「いずみ靴店」に修理をご相談いただきました。

不具合の内容 ― 靴紐通しの切れ

シューズを拝見すると、アッパーやソールは大きなダメージもなく、まだ十分に使用可能な状態でした。しかし、靴紐を通すための輪っか(ループ)が破損してしまっています。


このモデルは一般的な金属ハトメやプラスチックパーツではなく、アッパーに平紐状のループを縫い付けて靴紐を通す構造。スポーツシューズらしい軽快さやフィット感を重視した設計ですが、その反面「布製のループが摩耗に弱い」という弱点を抱えていました。

バスケットボールは横方向の激しいステップや急なストップ&ゴーが繰り返される競技です。そのため、靴紐にかかるテンションは想像以上に大きく、特に結び目付近や頻繁に締め直す部分には大きな負荷がかかります。T様のシューズでも、使用を重ねるうちに布製ループの一部が切れてしまい、靴紐を通せなくなっていたのです。

純正部品が入手できないケース

スニーカー修理の難しさのひとつは、「純正パーツが流通していない」点です。特に靴紐通しのような細かなパーツはメーカーでも単品供給されないため、破損するとシューズ全体が使えなくなってしまうことが少なくありません。

今回のケースでも、同じような平紐状のパーツを新品で取り寄せることは不可能でした。そのため当店では、オリジナルのイメージを損なわない形で、新しく靴紐通しを作り直す という方法で修理を進めました。

本革とナイロンテープで新しいループを作成

まずは代替素材の選定です。オリジナルに近い「平紐」の質感を再現するため、柔軟でありながら耐久性のある本革を選びました。しかし革だけでは摩擦や引っ張りに対して強度が不足する恐れがあります。

そこで、中にナイロンテープを仕込み、本革で巻く ことで強度を確保。革のしなやかさとナイロンの引張耐性を組み合わせることで、見た目は革製のループでありながら、実用性としてはオリジナルを上回る強さを実現しました。

この工程は見た目以上に手間がかかります。革を巻き付ける際に厚みを最小限に抑えなければ、靴紐を通したときのフィーリングが変わってしまうからです。強度を確保しつつも、厚ぼったくならないように細心の注意を払いながら加工しました。

靴本体への縫い付け

次に、新しく作成したループを靴本体に縫い付けていきます。ループの位置や角度は靴紐の通りやフィット感に直結するため、ミリ単位の精度で調整する必要があります。もし取り付け位置がずれると、靴紐を締めたときに左右のバランスが崩れ、足に余計なストレスがかかってしまいます。

ここで活躍するのが 八方ミシン です。八方ミシンは立体的な靴の構造に合わせて、あらゆる角度から縫製できる特殊なミシンで、靴修理には欠かせない道具のひとつ。今回もアッパーのカーブや既存の縫い目に沿いながら、しっかりとループを縫い付けることができました。

縫製の際には、負荷が集中しやすい部分を補強するように縫い進め、単純に「元に戻す」だけでなく、今後より長く使用できる強度を確保 することを意識しました。

修理完了 ― オリジナルを超える仕上がり

完成したシューズを改めて確認すると、見た目はオリジナルに近い自然な仕上がりでありながら、中にはナイロンテープが仕込まれているため強度は格段に向上しています。T様からも「新品の頃より安心して使えそう」とのお声をいただきました。

今回のように、メーカーが想定していない部位でも、工夫次第で修理・補強することが可能です。特にスポーツシューズは履き心地に慣れてしまうと代替モデルが見つけにくいため、修理によってお気に入りの一足を延命させる価値は非常に大きいと言えるでしょう。

靴紐通しの破損でお困りの方へ

靴紐通しのループが切れてしまうと「もう履けない」と思われる方も多いですが、実際には今回のように修理が可能なケースもあります。布製・ナイロン製・革製など素材に応じて対応方法は変わりますが、いずれの場合も「強度を高めながら違和感のない見た目に仕上げる」ことを意識して作業しています。

もし同じようなお悩みをお持ちでしたら、一度ご相談いただければと思います。修理の可否を含め、最適な方法をご提案させていただきます。


まとめ

  • 依頼内容:NIKEバスケットボールシューズ 靴紐通し修理

  • 症状:平紐のループが切れて使用不可

  • 修理方法:本革でループを作成、中にナイロンテープを仕込んで強度アップ

  • 取り付け:八方ミシンで靴本体に縫い付け

  • ポイント:オリジナルのイメージを保ちながら強度を向上

大切な一足を「まだまだ履きたい」というお気持ちに応えられるよう、当店では今後も工夫を凝らした修理に取り組んでまいります。


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