青森県O様より、JOYA(ジョーヤ)のウォーキングシューズのソール交換修理をご依頼いただきました。膝や腰にやさしい履き心地で、多くのウォーカーから支持されるJOYAのウォーキングシューズ。やわらかく弾力のあるソールが自然な歩行をサポートしてくれる一足だからこそ、長く履き続けたいとお考えの方も多いのではないでしょうか。今回のご依頼も、まさに「もう少しこのシューズを履きたい」というお気持ちから生まれたものでした。

今回の原因は「ウレタンソールの加水分解」
ウレタンソールに見られる劣化の代表格が「加水分解(かすいぶんかい)」です。ウレタン素材が空気中の湿気を吸収し、長い年月をかけて化学的に分解されていく現象で、靴に限らずウレタンを使った製品全般に起こりうるものです。
O様のシューズを拝見すると、一見したところソールが大きく崩れているようには見えません。ところが、よく目を凝らすとソールにはすでに亀裂が入っていました。ウレタン素材の靴底は、表面の見た目だけでは劣化に気づきにくく、実は内部で加水分解が静かに進んでいることが少なくないのです。
亀裂が確認できる状態は、劣化がかなり進行しているサインです。このまま履き続けると、歩行中にソールが突然崩れてしまう可能性があります。転倒やケガにつながる恐れもあるため、早めの修理をおすすめします。

ウレタンソールはなぜ加水分解するのか
JOYAのようなウォーキングシューズに多く採用されるウレタンソールは、軽量でクッション性に優れ、長時間歩いても疲れにくいという大きな魅力があります。その一方で、素材の性質上、湿気や温度変化の影響を受けやすく、経年とともに加水分解が進行しやすいという弱点も抱えています。
- 履く頻度が少なくても、年月とともに劣化が進む
- 湿気の多い場所や高温になる場所での保管で進行が早まる
- 表面は無事に見えても、内部から崩れ始める
- 亀裂や「ポロポロと崩れる」症状として現れる
「ほとんど履いていないから大丈夫」と思われる方もいらっしゃいますが、加水分解は保管中も少しずつ進行します。長年愛用しているシューズは、見た目がきれいでも一度状態を確認してみることをおすすめします。
ソール交換の修理工程|4つのステップ
ソール交換と一口に言っても、新しいソールを貼り付けるだけでは済みません。JOYAのような独特のシルエットを持つシューズは、元の形をしっかり再現することが大切です。今回の修理は、次の4つの工程で進めました。
工程1|劣化したウレタンソールをすべて除去
まず、加水分解したウレタンソールを丁寧にすべて取り除きます。劣化した素材を残したまま修理しても、再び同じ症状が起こりやすくなるためです。

工程2|EVAスポンジを何層にも積層して厚みを確保
次に、EVAスポンジを何層にも積み重ねて、ソールの厚みを確保しました。EVAスポンジは軽量でクッション性が高く、加水分解しにくい素材としてソール交換の定番となっています。ウレタンに近いやわらかさを実現しながら、再発しにくい構造へと生まれ変わらせます。
工程3|靴の形状に合わせて一から削り出し

積層したEVAスポンジを、靴の形状に合わせて一から削り出していきます。JOYA本来のシルエットに近い、なめらかな曲線が出るように丁寧に成形。履き口やかかと周りのラインまで、元のデザインを損なわないよう細部にこだわります。
工程4|TOPY(トピー)社のクロコ柄ソールで仕上げ
接地するアウトソールには、フランスTOPY(トピー)社のクロコ柄ソールを採用しました。見た目の雰囲気をできるだけ残しつつ、ウレタンではなくEVAスポンジを使用することで、加水分解しにくい仕様へと変更しています。

EVAスポンジへ交換するメリット
今回のようにウレタンソールをEVAスポンジへ交換する修理には、以下のメリットがあります。
- 加水分解による突然の崩れを防ぎやすい
- 軽量で、歩きやすい履き心地を維持できる
- クッション性が高く、膝や腰への負担が軽減される
- 元のシルエットに近い、美しい仕上がりになる
「お気に入りのJOYAをまた履きたい」「長く大切に使い続けたい」というお客様の想いに応えるため、修理後も安心して歩ける一足に仕上げています。仕上がりは、お手元に届いて履いた瞬間に「変わっていない、あの履き心地だ」と感じていただけるよう、細部までチェックを重ねています。アッパー(甲部分)の状態が良ければ、ソール交換だけでシューズ全体がよみがえったように感じられるのも、オールソール交換の魅力です。

こんな症状があったら修理のサイン
- ソールに亀裂やヒビが見られる
- ソールを指で押すと、凹んだまま戻らない
- ソールの一部がポロポロと崩れる
- 歩くたびにソールから粉のようなものが落ちる
- 靴底がはがれそうで、歩くのが不安
ひとつでも当てはまる場合は、加水分解による劣化が進んでいる可能性があります。修理後の履き心地や費用、納期についてのお問い合わせも歓迎です。シューズの状態によって対応や内容は異なりますので、まずはお気軽にご相談ください。お写真をお送りいただければ、状態の確認がしやすくなります。
よくある質問
Q1. ソール交換の費用はどのくらいかかりますか? 修理内容やシューズの状態によって費用は異なります。劣化の程度や必要な部材を確認したうえで、お見積もりをご案内いたします。まずはお問い合わせください。
Q2. 修理にはどのくらいの期間がかかりますか? 修理期間も状態によって異なります。お預かり時に目安をご案内いたします。お急ぎの場合はご相談ください。可能な範囲で対応させていただきます。
Q3. 遠方からでも依頼できますか? はい。全国から修理を承っております。郵送でのご依頼も可能ですので、まずはお電話やメールでご連絡ください。お写真をお送りいただければ、お手持ちのシューズの状態を確認のうえ、ご案内いたします。
JOYA(ジョーヤ)の修理は、いずみ靴店へ
「まだ履けるから大丈夫」と思っているウォーキングシューズも、ソールに亀裂があれば、それは劣化のサインかもしれません。JOYA(ジョーヤ)の加水分解・ソール交換・靴底修理でお困りでしたら、お気軽にご相談ください。
📍いずみ靴店 岡山県倉敷市玉島 全国から修理を承っております。遠方にお住まいの方も、まずはお電話やメールでお問い合わせください。お客様の大切な一足を、職人が丁寧に修理いたします。
今回の修理内容まとめ
- JOYA(ジョーヤ)ウォーキングシューズ
- 原因:ウレタンソールの加水分解
- 症状:ソールの亀裂
- 劣化したウレタンソールを除去
- EVAスポンジを積層して成形
- オリジナルに近い曲線へ削り出し
- TOPY(トピー)社クロコ柄ソールで仕上げ
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