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日別アーカイブ: 2025年8月8日

埼玉県 M様 NIKE Jordan Superfly2 ソール剥がれ修理事例

埼玉県 M様 NIKE Jordan Superfly2 ソール剥がれ修理事例

~オパンケ縫いで強度アップ!バスケットシューズに蘇る実用性と安心感~


バスケットボールという競技において、フットワークの安定性や俊敏な動きへの追従性は、プレイヤーのパフォーマンスを大きく左右します。今回ご依頼いただいた「NIKE Jordan Superfly2」は、バスケットボールシューズとしての性能を追求して作られた、ナイキの技術の粋を結集したモデルです。その軽量性とクッション性、そして圧倒的なグリップ力に魅了されて購入された方も多いことでしょう。

埼玉県にお住まいのM様からご依頼いただいたのは、そんなJordan Superfly2の「ソール剥がれ修理」でした。ご愛用のスニーカーが加水分解などの経年劣化によりソールが剥がれ、履けない状態になってしまったということで、お困りの様子でした。M様からは「また履けるようにしてもらえるなら、ぜひ」と、当店いずみ靴店にご相談いただきました。


■ 修理前の状態:ガバッと剥がれたソール

お預かりしたシューズを拝見すると、アウトソールがつま先からかかとにかけて大きく剥がれており、ミッドソールからゴムパーツが完全に浮き上がった状態でした。こうした「ガバッ」と剥がれたソールは、加水分解が主な原因です。特にこのSuperfly2のように、軽量性を追求したウレタン素材や接着剤が多く使われているスニーカーは、経年により素材が硬化・劣化して接着力を失う傾向にあります。

バスケットシューズは特に「横方向への動き」「着地の衝撃」などが頻繁に加わるため、ソール剥がれが起きると非常に危険であり、修理の必要性は高いといえます。


■ 分解・クリーニング:再接着のための下準備

まずは、剥がれたソールの状態を確認し、再利用が可能かどうかを慎重に判断しました。今回はアウトソール自体に大きな損傷がなかったため、オリジナルのソールを再接着する方向で作業を進めることになりました。

ソールの接着作業では、元の接着剤や劣化したウレタン素材をしっかり除去しなければ、どれだけ強力なボンドを使っても、すぐに剥がれてしまいます。そのため、表面の古い接着剤や硬化した部分を削り落とし、丁寧にクリーニングを行いました。靴本体の側も同様に、アウトソールと接する面を整えておきます。


■ 接着作業:高強度のボンドと加圧による密着

使用する接着剤は、靴修理専用の高強度・高弾性のもの。これは単に貼り合わせるだけでなく、スポーツ用途の高い衝撃に耐え、ある程度の伸縮性も備えたボンドです。

ソールと本体の接着面に均一に塗布した後、温度と湿度管理をしながら、適切な時間を置いてから圧着。さらに専用の加圧機でしっかりと圧をかけ、ソールと本体の間に隙間ができないよう密着させます。

この加圧工程は非常に重要で、圧が弱いと見た目はくっついていても、すぐに剥がれてしまいます。ここはいずみ靴店の熟練の職人技が光る工程です。


■ オパンケ縫いで補強:外周を縫って強度アップ

今回は、ただ接着するだけではなく、「オパンケ縫い」という特殊な縫製技法を用いて、さらに強度を高めることにしました。

オパンケ縫いとは、ソールの側面をアッパー(靴本体)に対して手縫いまたはミシンで縫い付ける技法で、古くからヨーロッパの伝統的な製靴技術として用いられてきました。現代ではあまり多く見かけませんが、その耐久性と信頼性の高さから、激しい使用環境に耐える修理には非常に効果的な手法です。

縫い位置や糸のテンションには熟練の調整が求められますが、このひと手間により、単なる「応急処置」ではなく、「信頼してまた履ける」レベルの修理に仕上げることができるのです。


■ 修理完了:安心して踏み出せる一足へ

修理後、靴全体を清掃・仕上げしてお客様にご返却いたしました。ソールはしっかりと接着され、さらに縫い付けで補強されているため、再びスポーツや日常で安心してお使いいただける状態になっています。

「以前のように不安なく履けるようになって、本当に嬉しいです!」と、M様からもありがたいお言葉を頂戴しました。


■ 修理に込めた想い:靴に再び「命」を吹き込む

NIKE Jordan Superfly2は既に生産が終了しており、市場での入手は困難になっています。こうした思い入れのある一足を、修理によって再び履ける状態にすることは、単に物を直すというだけでなく、「過去の思い出」や「日常の安心感」をも取り戻す作業でもあります。

当店いずみ靴店では、こうしたスニーカーの修理にも対応しており、ソール交換や加水分解への対処など、多くの経験とノウハウを積み重ねてまいりました。今回のようにソールが丸ごと剥がれてしまっていても、状態を見極め、素材を活かし、必要に応じて縫製処理を加えることで、しっかりとした修理が可能です。


■ 最後に:修理をご検討中の方へ

もしご自宅に、ソールが剥がれてしまったり、加水分解で履けなくなってしまったNIKEやアディダス、リーボックなどのスニーカーがあれば、捨ててしまう前にぜひ一度、当店にご相談ください。

「もう履けないかもしれない」と思っていた靴が、「まだまだ活躍できる一足」として蘇るかもしれません。あなたの大切な一足に、再び命を吹き込むお手伝いができれば、これ以上の喜びはありません。


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【修理事例紹介】静岡県 S様/Timberland FieldBoots|履き口スポンジの加水分解と本革張り替え修理

【修理事例紹介】静岡県 S様/Timberland FieldBoots|履き口スポンジの加水分解と本革張り替え修理

今回ご紹介するのは、静岡県のS様よりお預かりした「Timberland(ティンバーランド) Field Boots(フィールドブーツ)」 の修理事例です。

Timberlandといえば、イエローブーツに代表される頑丈でタフなブーツブランド。特に今回の「Field Boots」は、山道やアウトドアに対応するハイブリッドモデルで、履き心地の良さと耐久性を兼ね備えた人気シリーズです。

S様の一足も長年の愛用が感じられる風合いがあり、しっかりメンテナンスされてきたことが見て取れましたが、「履き口部分」に大きな劣化が見られました。


■修理のご相談内容:「履き口がボロボロに剥がれてきた」

S様からのご相談はこうでした。

「履き心地は気に入っていて長く履いているのですが、履き口のところだけがボロボロと剥がれてきて、粉みたいなものがズボンや靴下につくようになりました。履くたびに気になってしまって……修理できますか?」

現物を確認すると、履き口に巻かれていたスポンジクッションの表皮(合成皮革)部分が加水分解を起こし、表面が剥がれ、ウレタンが浮き出ている状態でした。


■加水分解とは?なぜ表皮だけが劣化するのか

このような症状は、Timberlandに限らず、スポンジ入りの履き口を備えたブーツやスニーカーに多く見られます。とくに使用されている**「合成皮革」**が加水分解しやすい素材であることが主な原因です。

合成皮革(PUレザー)の表面は、ウレタン樹脂でコーティングされていますが、湿気や汗、空気中の水分と反応して加水分解が進みます。すると、表面がベタついたり、ポロポロと剥がれたり、ひび割れが起きるようになります。

アッパーやソールは無事でも、このスポンジの表面だけが劣化するというのは、こうした素材特性によるものなのです。


■修理の方針:劣化した合皮→本革に張り替え、耐久性アップ

今回のようにスポンジ構造自体は健在で、問題が表面層に限定されている場合、修理方法としては以下のような手順を取ります。

  1. 劣化した表皮を含むスポンジパーツを一旦取り外す

  2. 加水分解した表皮をすべて剥がし、下地を整える

  3. 新たに“本革”を使って表皮を張り替える

  4. 補修済みスポンジパーツを再度靴本体に接着し直す

  5. 八方ミシンで縫い付けて強度を確保する

このように表皮を合成皮革から天然皮革(本革)へと変更することで、今後の加水分解のリスクを大幅に低減し、耐久性も数段アップします。


■修理工程の詳細解説

1. スポンジパーツの取り外し

まずは履き口周囲の縫製を解き、劣化したスポンジパーツを慎重に取り外します。ティンバーランドのブーツは製造段階でスポンジとアッパーが一体縫製されていることが多いため、剥がす際は糸目を傷めないよう注意を払いながら作業を進めます。

このパーツは内部に柔らかいウレタンクッションが内蔵されており、履き口の肌あたりを良くするための重要な役割を担っています。


2. 劣化した表皮の除去と下地処理

外したパーツから、加水分解した合皮表面をすべて剥離します。触るとすぐ崩れるほどに脆くなっており、布状の下地からペリペリとめくれていきます。

完全に除去した後、残った接着剤のカスやウレタンの浮き層などもきれいに削り、新しい表皮が安定して接着できるように下処理を行います。この下地処理が仕上がりの美しさと接着強度に大きく影響します。


3. 新たな本革による張り替え

今回は修理後の耐久性と見た目の質感を考慮し、厚みのある本革(牛革)を選定して使用。Timberlandのブーツに馴染むようなマットな質感の革を丁寧にカットし、立体的なスポンジにしっかりとフィットさせながら接着していきます。

この作業では革の伸びや癖を見極めながら成型する必要があり、ただ貼るだけでなく“包む”ようにして角を丸く滑らかに仕上げる技術が求められます。


4. 再接着と八方ミシン縫製

新たな表皮で覆ったスポンジパーツを、もとの位置にぴたりと合わせて再接着。そして最後に、特殊なカーブや厚みのあるブーツでも対応できる「八方ミシン」で、しっかりと縫い付けていきます。

八方ミシンは、立体構造を持つ靴の履き口や踵など、通常の平面ミシンでは縫えない箇所に対応可能な業務用ミシン。縫い目が乱れないよう、縫い進めながら絶えず角度と圧力を調整し、元の縫製ラインに沿うよう丁寧に仕上げました。


■修理後の仕上がりと効果

仕上がったフィールドブーツは、劣化した合皮の質感から一転して、自然なツヤとしっとりとした手触りをもつ本革仕様に。見た目もグレードアップし、元より高級感のある印象となりました。

また、本革は合成皮革に比べて通気性・耐久性・経年変化への耐性が高く、しっかりとお手入れすれば何年にもわたって美しい状態を維持できます。


■お客様のご感想

修理完了後、S様からは次のようなご感想をいただきました。

「履き口の部分が新品のように綺麗になっていて驚きました。触り心地もよく、今後はもう剥がれてこないと思うと安心して履けます。お願いしてよかったです」


■まとめ:見落としがちな「履き口」も、丁寧に直せば長く履ける

靴の修理というと、どうしてもソールやアッパーのダメージが目立ちやすく、履き口のような“縁の部分”は見過ごされがちです。しかし、この「履き口」は履き心地に直結するパーツであり、快適さ・美観・清潔感を保つうえでも非常に重要な部分です。

合皮素材は加水分解に弱く、どうしても数年単位で劣化しますが、今回のように本革で張り替えることで、劣化を気にせず末永くご使用いただけるようになります。

「靴の履き口がボロボロしてきた」「粉が出てくる」「見た目がみすぼらしい」――そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ当店にご相談ください。


いずみ靴店
所在地:岡山県倉敷市
全国対応・郵送修理歓迎

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