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日別アーカイブ: 2025年8月28日

岡山県津山市 I様ご依頼 Timberland(ティンバーランド)フィールドブーツ オールソール交換修理

岡山県津山市 I様ご依頼

Timberland(ティンバーランド)フィールドブーツ オールソール交換修理


靴修理専門店「いずみ靴店」にて承った、岡山県津山市のI様からのご依頼事例をご紹介いたします。今回はアウトドアブランドとして世界的に有名な Timberland(ティンバーランド)フィールドブーツ のオールソール交換修理です。

ティンバーランドといえば、イエローブーツを代表とするワークブーツやアウトドアブーツの印象が強いブランドですが、今回お預かりしたのは少し珍しい仕様の フィールドブーツ。ソールの構造が一般的なティンバーランド製品とは異なり、修理方法の選定に工夫が必要でした。

以下では、修理前の状態や施工方法、仕上がりについて詳しくご紹介いたします。ティンバーランドのブーツを愛用されている方、また靴底の剥がれや加水分解でお悩みの方の参考になれば幸いです。


■ 修理前の状態:ソール剥がれと特殊な製法

I様のフィールドブーツは、長年の使用によりソール部分が剥がれてきていました。通常、ティンバーランドの定番ブーツは縫い付けや加硫製法によって強固に取り付けられていますが、今回のモデルは少し珍しい構造でした。

具体的には、

  • ソール自体はボンド接着で取り付け

  • コンバースのキャンバススニーカーのように、側面にゴム製の腰巻き(サイドテープ)がぐるりと巻かれている

という仕様になっており、通常のティンバーランドとは異なる「スニーカー的な構造」に近いものでした。

そのため、純正に近い製法での修理を再現することは難しく、いかに自然に、かつ耐久性のある形でソールを再構築するか が課題となりました。


■ 修理プランの検討

このように特殊な製法のブーツでは、単純に「同じソールを交換する」だけでは対応できません。特に側面を覆っていたゴムテープは入手困難であり、また再利用することもできないため、別の方法で仕上げる必要があります。

そこで当店では、次のようなプランを立てました。

  1. 側面に本革を巻き付けて縫い付け
     → 剥がれ跡や接着痕を隠しつつ、強度と高級感を持たせる。

  2. ミッドソールを新設
     → 白系のEVAスポンジを用い、軽量でクッション性を確保。さらにマッケイ縫いで本体と固定。

  3. アウトソールにVibram528Kを採用
     → 白色のソールを選び、デザイン性とグリップ力を両立。

この3ステップにより、純正とは異なるものの「違和感のない自然な仕上がり」と「実用性の高い履き心地」を実現できると判断しました。


■ 修理工程の詳細

1. 分解作業

まずは既存のソールをすべて取り外すところから始めます。
接着のみで取り付けられていたため、加水分解や剥がれが進行しており、比較的スムーズに分解できました。

側面のゴムテープは経年劣化により硬化しており、そのままでは再利用不可。完全に除去し、アッパーのレザー部分をきれいに整えました。


2. 本革の腰巻き縫い付け

純正のゴムテープの代替として、今回はナチュラルな本革パーツを製作。
側面に巻き付け、丁寧に縫い付けを行うことで、単なる「接着跡隠し」以上に、デザインの一部として活かす仕上げにしました。

革を使用することで見た目の高級感も増し、また耐久性もゴム以上に優れています。履き込むほどにエイジングして味わい深くなる点もメリットです。


3. EVAスポンジミッドソールの新設

次に、靴本体とアウトソールの間に挟むミッドソールを製作しました。
素材には軽量で弾力のある EVAスポンジ を採用。色はホワイト系を選択し、爽やかな印象を残しています。

単に接着するだけでなく、マッケイ縫いにより本体としっかり固定。縫製による一体感を持たせることで、履き心地の安定感が大きく向上します。


4. Vibram528Kアウトソール装着

最後に、アウトソールには Vibram社の528Kソール を選択しました。
こちらはホワイトカラーのラバーソールで、グリップ力が高く、ストリートからアウトドアまで幅広く対応できるのが特長です。

純正に比べるとやや厚みがあるため、見た目には「少しゴツい」印象に仕上がりましたが、その分クッション性が格段に向上。I様にも「歩きやすくなった」と感じていただけると思います。


■ 修理後の仕上がり

完成したブーツは、もともとのデザインを大きく損なうことなく、むしろ「カスタムブーツ」のような存在感のある一足となりました。

  • 側面の本革パーツが高級感をプラス

  • 白系EVAスポンジとVibramソールの組み合わせで軽快かつ快適な履き心地

  • ソール全体の厚みが増し、ワークブーツらしい重厚感を演出

純正の再現こそできませんでしたが、それを超える「実用性」と「オリジナリティ」を兼ね備えた仕上がりとなったのではないでしょうか。


■ いずみ靴店のこだわり

当店では、単に「靴を直す」だけでなく、お客様の靴に込められた思いを尊重し、より快適に履いていただけるよう工夫を凝らしています。

ティンバーランドのような有名ブランドの靴であっても、純正部品が手に入らなかったり、同じ製法を再現できないケースは少なくありません。そうした場合でも、

  • デザインを損なわない工夫

  • 機能性を高めるための素材選び

  • 将来的なメンテナンス性を考慮した構造

を大切にしながら、一足一足最適な方法で修理をご提案しています。


■ まとめ

今回ご紹介した岡山県津山市 I様のティンバーランド・フィールドブーツ修理は、

  • ソール剥がれによる使用困難な状態から復活

  • 側面を本革でカバーすることで耐久性とデザイン性を両立

  • EVAミッドソール+Vibram528Kにより、クッション性とグリップ力を向上

という成果を得ることができました。

I様には「想像以上の仕上がり」と大変ご満足いただきました。ティンバーランドをはじめ、ブーツやスニーカーの修理でお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。


ハッシュタグ

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